せどりの利益率はどれくらいなんだろう?自分が使える資金で、どれくらいリターンがあるのか計算できるようになりたい。せどりの平均利益率や計算方法を教えて!
こんな疑問に答えます。
せどりで稼いでいく上で、利益率を把握しておくことはとても重要です。
利益率を正確に把握できるようになれば、現状の把握や狙うべき商品などが見えてきます。
本記事では、せどりの利益率と計算方法に加えて「利益率よりも重要なこと」について解説します。
せどりの利益率とは?
せどりの利益率は、仕入れた商品の価格に対して、どれだけの利益を得られるかを示す割合のことです。
簡単に言うと、商品を売ってどれだけ儲かったかをパーセントで表したものです。
利益率は以下のようなシーンで役立ちます。
- どの商品が最も効率的に利益を生み出しているかを分析する
- 平均の利益率を出して仕入れ額から売上を予想する
- 売上目標を資金と利益率から計算して設定する
利益率を把握することで、せどりの状況を数字から分析しやすくなります。
せどり初心者のころは「利益が残ればOK!」と、どんぶり勘定になりがちです。しかし、しっかり数字をチェックしておかないと「売上が伸びたけど利益が減っていた」といったことになりかねません。
利益率を把握できるようにしておけば、せどりのキャッシュフローを健全に保てます。
せどりの利益率の計算方法
せどりの利益率は以下の計算式で求められます。
例を見てみましょう。
仕入れ値9,800円の商品を15,000円で販売した場合、利益率は27.8%になりました。
正確には販路の販売手数料や送料なども込みで計算します。
シビアに利益率を計算したい方は、仕入れ値だけでなく運賃や交通費なども加えて計算してください。
せどりの利益率の平均と目標の目安
ここでは、せどりの利益率の平均値や目標値の目安について見ていきましょう。
せどりの利益率の平均は10〜20%が目安
せどりの利益率の平均値は10〜20%ほどが目安です。
ただし、新品と中古品とでは平均値が異なります。
- 新品せどりの目安:10〜20%ほど
- 中古せどりの目安:20〜40%ほど
あくまで平均値なので、実際は商品によっても大きく変わるのが現状です。
例えば、めちゃくちゃ売れる商品の場合、利益率が10%でも仕入れる価値があるでしょう。反対に利益率が50%でも売れなければ意味がありません。
また、新品はそもそも安く仕入れられる可能性が低いです。
中古品であれば、価格差も取りやすいので利益率という点では高くなりやすいかなと。
せどりの利益率の目標は20〜30%
せどりの利益率の目標値は20〜30%を目安にするのがおすすめです。
というのも目標の利益率を高めに設定してしまうと、仕入れ対象が見つからなくて萎えてしまうから。これでは本末転倒ですよね。
上記のようなパターンが最も損してしまうでしょう。
そのため、あくまで利益率の目標は設定しておいて、以下のような行動を取ることをおすすめします。
上記のように行動すれば、少なからずお金が増えていくはずです。
目標はあくまでも目標として、臨機応変に行動してきましょう。
せどりの利益率を自動計算できるアプリ・ツール4選
ここでは無料で利益率を自動計算できるアプリやツールを3つ紹介します。
FBA料金シミュレーター
FBA料金シミュレーターはスマホでも使えるAmazon公式の利益計算ツールです。
必要事項を入力れば、より正確な利益率を瞬時に算出してくれます。
その他のツールよりも手数料を含めた利益率を厳密に計算できるので、最もおすすめのツールです。
モノトレーサー
無料で使えるリサーチツールのモノトレーサーも、利益率の自動計算が可能です。
無料の会員登録は必要ですが、スマホとPCの両方で動作するのでかなり便利かなと。
利益率と同時にAmazonランキングのグラフや出品者数のチェックもできちゃいます。
せどり計算
せどり計算は、必要事項を入力するだけで自動的に利益率を算出してくれるサービスです。
完全無料なので、ヤフオクやメルカリなどの利益率を出したいときに活用するとよいでしょう。
Amazonの利益計算は、FBA料金シミュレーターかモノトレーサーを使う方がおすすめです。
ChatGPT
対話型AIのChatGPTを使えば、人とチャットするような感じで利益率の計算ができます。
ChatGPTのバージョン3.5であれば、アカウントを登録するだけで無料で利用可能です。
トップページが表示されたら、以下のように質問(プロンプト)を入力しましょう。
上記の例文を入力すると以下のように回答してくれます。
計算方法を示した上で、正確な利益率を算出していることが分かるでしょう。
ChatGPTは何よりも会話をするように使えるのがメリットです。
利益率だけでなく様々な計算にも対応できるので、せどりを効率化したい方は積極的に使ってみてくださいね。
せどりは利益率よりも重要なのは回転率という話
せどりで資金を効率的に増やしていきたい方は、利益率よりも回転率を意識することが大切です。
商品A:利益率40%/利益額3,000円/月2個売れる
商品B:利益率20%/利益額1,000円/月20個売れる
例えば、上記のような商品が合った場合、商品AよりもBの方が得られる利益が多いですよね。
回転率が高い商品Bは1ヶ月で2万円の利益ですが、商品Aは6,000円になります。
資金を増やすには、商品が売れてくれなければ意味がありません。
特に資金が少ないせどり初心者は、利益率よりも回転率を重視した方が得られるメリットも大きいです。
詳しくは下記記事を参考にしてみてください。
-
【初心者向け】せどりの回転率と利益率の優先順位を大公開
回転率の計算方法
利益率と合わせて、回転率も計算できるようにしておきましょう。
回転率は以下の計算式で求められます。
以下の数字で回転率の計算例を見てみましょう。
1ヶ月の売上
- 初期在庫額(1回目の仕入れ額):5万円
- 1回目の売上:6万円
- 2回目の売上:72,000円
- 売上合計:132,000円
今回の例の場合、回転率は240%となりました。
ちなみに1ヶ月の平均在庫額は「平均在庫額 =(月初在庫額+月末在庫額)÷ 2」で計算できます。
今回の例の場合は「(5万円+6万円)÷ 2 = 55,000円」となります。
回転率は「100% = 1回転」になるので「240%」は2.4回転です。
回転率の目安
これはせどりのやり方によって変わってきますので、一概には言えませんが、回転率が高いに越したことはないです。
例えば、資金が十分にあって売上も1千万近くなっている場合、すべての在庫を1ヶ月以内に売りさばく必要性は低くなります。
しかし、せどりを始めたばかりで資金が少ないころは、1ヶ月に1回転以上はしたいところですね。
回転率が高いほど、その月に残る利益を増やせます。
資金が5〜10万円くらいのときは、仕入れられる商品数も少ないため、1ヶ月に2〜3回転ほどできるでしょう。
利益率を保ちつつ、回転率の高い商品に的を絞って仕入れていくことが重要です。
せどりの利益率を求める際の注意点
せどりで成果を上げていくための、ちょっとしたポイントと注意点をまとめました。
無駄な価格競争に参加しない
利益率を維持したいなら、価格競争に参加するのは最小限にしましょう。
「早く商品を売らないと…」と焦って価格を下げても、同じように考えるライバルがいたら値下げ合戦に突入するだけです。
特にAmazonは複数の出品者が1つの商品ページでカートを取り合うため、価格競争になりやすい傾向にあります。
他の販路でも同時出品しよう
価格競争から逃れるには、複数の販路で同時出品するのがおすすめです。
Amazonだけでなく、メルカリやヤフオクでも出品しておけばリスクヘッジになりますよね。
価格競争にメリットは1つもないので、面倒でもなるべく多くの販路へ出品する習慣を身につけましょう。
損切りも忘れずに
とは言え、どうしても売れない商品も出てきます。
そんな時は「あえて損切りする」ことも大切です。
自ら赤字価格にして在庫を売りさばくと、資金を回収できるメリットが得られます。
売れない商品は赤字でも現金化して、次の商品に投資するのもアリですよ。
損切りについては、下記記事で詳しく解説しています。
-
【いつ?】せどりで損切りすべきタイミングは?判断基準とチェック項目
高く売れる仕組みを作る
利益率を高く保ちたい方は、高く売れる仕組み作りにも力を入れると良いでしょう。
- 独自ショップを作る
- リピーターを作る
- 直取引する
例えば、ECプラットフォームへ出品しつつ自分のネットショップを立ち上げるのもアリです。
独自ショップならライバルの参入もなく、自分の好きな値段で販売できます。
1つのジャンルに特化して、リピーター獲得を狙うのもおすすめです。
「リピーターと信頼関係を構築→直取引で販売手数料を節約」という流れを作れれば、利益率は上がります。
すぐに実現できるものではありませんが、中長期目標として実行していくと将来的に高い利益率を維持できるでしょう。
利益額にも注目する
利益率とは別に利益額にも注目してみてください。
例えば、仕入れ値4万円で5,000円しか儲からなければ利益率は12.5%です。
しかし、1品売れるだけで5,000円の利益になると考えれば、仕入れ対象にしても良いのではないでしょうか。
商品の回転率が高ければ、すぐに5,000円の利益を獲得できます。
利益率にこだわりすぎると、仕入れ対象を見失いがちです。
「利益率〇〇%以上の商品をリサーチしよう」もありですが「利益額〇〇円以上の商品を狙おう」という思考も合わせて持っておきましょう。
せどりの利益率に関するよくある質問
最後にせどりの利益率に関するよくある質問をまとめておきます。
せどりの利益率は低いというのは本当ですか?
これは仕入れる商品や出品者数など、複数の要素によって変わります。
- 値下げ合戦になるような商品ばかり扱っている
- 仕入れる際にAmazonの手数料を計算していなかった
- 自己発送の送料や梱包資材の費用を含めていなかった
例えば、上記のようなミスを犯してしまうと、手元に残る純利益が下がってしまうのです。
利益率が低いと悩んでいる人の多くは、値下げ合戦に苦しんでいます。この問題を解決するにはライバルと差別化するのがおすすめです。
詳しくは下記記事を参考にしてみてください。
利益率の高いせどり商品はありますか?
もちろんあります。
経験上断言できますが、利益率50%超えで売れやすい商品は結構あります。裏技があるわけでもなく、単純に需要と供給のバランスが取れているので、利益率が低くなりにくいという感じです。
詳しくは下記記事で紹介しているので、利益率の高いせどり商品を知りたい方はのぞいてみてください。
利益率が5%でも仕入れるべきですか?
結論「利益率が5%でも売れているなら仕入れるべき」です。
勘違いしてはいけないのは「粗利率ではない」こと。あくまでも手元に残る「純利率が5%ならOK」が最適解になります。
また、リサーチ時点の利益率が5%の商品は仕入れ対象にしない方が安全です。
せどりは仕入れから出品までに少なからずタイムラグができます。この際、出品者が急増したり、需要がなくなったりして値崩れが起こる可能性もあるでしょう。
リサーチ時点で利益率が10%ほどあれば、最終的な手残りが5%でも黒字になりますよね。
目標の利益率は高く持ちつつ、回転率の高い商品のみ柔軟かつ冷静にデータを分析して仕入れるか判断するのがおすすめです。
まとめ
せどりの利益率について解説しました。
最後に本記事のおさらいをしておきましょう。
- せどりの利益率は20〜30%が目安
- 利益率の計算方法:利益額÷売上額×100=利益率
- 利益率よりも回転率が大事
せどりを行う上で利益率を求めることは確かに重要です。
しかし、利益率を追求するあまり、商品の回転率が下がってしまうと成長する機会を損失してしまいます。
効率的に資金を増やしていきたい方は、回転率に着目してみてください。
利益率、回転率ともにバランスを保ちつつ、せどりの成長速度を加速させていきましょう。