2025年10月22日に、メルカリが事業者としての出品や販売を禁止しました。
これにより、せどり実践者の中には「メルカリで販売できなくなったから、次はラクマを使おう」と考えた人も多いでしょう。
しかし、来たる2025年11月17日よりラクマの利用契約が改訂されます。これによりメルカリ同様「事業者としての販売を禁止」になるのです。
「メルカリもラクマもせどり禁止になったらどうすればいいんだろう?」
今回はそんな悩みを抱えている方に、ラクマの状況や今後の対処法について解説します。
ラクマも事業者を禁止したって本当?メルカリとの違い

実は、そもそもラクマは事業者として販売することを禁止していました。
今回の規約変更は「ラクマもメルカリと同じで事業者の販売を禁止していますよ」ってことを明確にしたって感じです。
ここでは、現在のメルカリとラクマの状況を冷静に見ていきましょう。
メルカリの状況
メルカリは2025年10月22日から、事業者(個人・法人問わず)が個人アカウントで出品・販売することを禁止しました。
通常のアカウントはあくまで個人の出品と購入を対象にしています。同じ商品を何度も出品したり、大量に販売したりする場合は事業者扱いです。
具体的な基準としては、消費者庁ガイドラインの下記パートが参考になります。
- 過去1ヶ月で200点以上、または一時に100点以上を出品
- 過去1ヶ月の落札総額が100万円以上
- 過去1年間の落札総額が1,000万円以上
事業者としてメルカリを利用したい場合は「メルカリShops」に登録しなければなりません。
しかし、実際にメルカリShopsを開設するのはハードルが高いです。そのため、多くのせどらーにとって現実的な選択肢にはならないでしょう。
現状としては、ほとんどのせどらーが引き続きメルカリで販売しつつ様子を見ているかなと。
ラクマの状況
ラクマは2025年11月17日から始まる規約改定により「事業者としての販売」を明確に禁止しました。
特筆ポイントは以下のとおりです。
- 事業者としての登録および利用は原則禁止
- 当社が認めた者のみ利用可
- 事業者と誤認される表示・振る舞いも禁止
各禁止行為について「なぜ禁止なのか」「どのようなケースが該当するか」という具体的な解説文も多数追加されました。カテゴリ分類やルール構成も刷新されています。
「営利目的・転売目的の利用」や「無在庫販売」など、従来から禁止の対象だった行為についても表現を統一し、適用範囲が明確になりました。
これまで「ラクマはメルカリより緩いから事業的に使える」と考えていた出品者は注意が必要です。未承認の状態で大量出品・継続出品を行うと運営から指摘を受けやすいでしょう。
「今までも禁止だったけど、今後はより明確にNG」といった印象の規約改定になっています。
せどらーが注目すべきラクマ規約の変更ポイント

以下は、ラクマの規約改定でせどらーに関連性の高いポイントをまとめた表です。
| 項目 | 改定前 | 改定後 |
|---|---|---|
| 事業者利用 | 事業者として商品を出品又は購入する行為(禁止) | 事業者としての登録および利用 ※本サービスが定める手続きを経た場合は除きます |
| 事業者を装う行為 | 当社が認めたラクマ会員以外が、事業者利用と誤認される可能性のある表示・振る舞いをする行為 | 本サービスから事業者としての利用を許可されていない会員が、事業者利用と誤認される可能性のある表示、振る舞いをする行為 |
| 手元にない商品の出品 | 購入申請が入ってから仕入れを行うなど、手元にない商品を出品する行為は禁止 ※発売日前の予約商品も含む ※無在庫販売・ドロップシッピングも含む | (同内容を維持)トラブルの原因になる恐れがあることを明記 必ず手元にある商品を自分で撮影して出品 |
| 不正な利益取得 | 利益目的のためにラクマを不正に利用していると当社が合理的に判断する行為 <具体例> ・クーポンやキャンペーンの利益取得のために不正に取引実績を積む ・架空取引など売買と評価することができない取引 ・自己取引や関係者同士での取引 | 利益目的のために本サービスを不正に利用していると当社が合理的に判断する行為 <具体例> ・クーポンやキャンペーンの特典を得るために、不正に取引実績を積む ・実際には商品や金銭の受け渡しがない、形式的な取引 ・自己取引や関係者同士での取引 |
| 独自ルール | (規定なし) | 新設:お客様独自のルールを根拠に取引対応を拒否する行為 ・ノークレームノーリターン ・〇〇様専用 ・購入前のコメント必須 |
| 福袋販売 | 中身の分からない福袋は禁止 ・セット内容に含まれるアイテム全ての画像 ・アイテムの詳細情報の掲載が必要 | 禁止商品カテゴリにも追加 ・内容物が不明瞭・不確定なまま、お得感を強調することを禁止 ・内容物全てを掲載する義務 |
| 選択形式の出品 | 複数商品から選択させる形式は禁止 | (同内容を維持・明確化) |
| 酒類販売 | 継続的に酒類を販売する行為等 | 継続的に酒類を販売する等の酒税法に違反する行為 |
| 複数アカウント | ・複数のアカウントを取得・利用する行為 ・同一の口座を複数のアカウントで登録 ・別のラクマアカウントでの取引へ誘導 | (同内容を維持・整理) |
この改定により、せどり・転売ビジネスの継続性に重大な影響が生じる可能性があります。
特に「事業者としての利用」に関する規制強化は、定期的に商品を販売している方にとって看過できない変更点です。これまで個人アカウントで活動していた方も、取引頻度や売上規模によっては事業者とみなされ、アカウント停止のリスクに直面する恐れがあります。
また、「ノークレームノーリターン」の記載禁止により、商品説明の不備や見落としがあった場合の返品対応が必須になりました。
検品作業の徹底と詳細な商品説明の記載がこれまで以上に重要になります。無在庫販売の明確な禁止と併せて、在庫リスクと返品リスクの両方を抱えることになるため、資金管理と商品選定もポイントになるでしょう。
ラクマのせどり禁止勧告を無視して販売するリスク

ラクマの規約改定によって、せどりができなくなる可能性があります。
ここでは、想定される3つのリスクについて見ていきましょう。
アカウント停止のリスクがある
ラクマの規約改定で「事業者と誤認される表示や振る舞いも禁止」と言える状態になりました。
これによりラクマ運営は、明らかな事業的利用を理由にアカウント停止〜機能制限しやすくなったと言えます。アカウントが停止されると、出品・購入ができなくなるだけでなく、蓄積された評価やフォロワーなどの信用資産もパーです。
運営の判断次第で停止されるため、「バレないように少しだけ続ける」といったグレー運用は安定性が低く、長期のせどりには向かないかなと。
ラクマ一本で稼いでいた人は、慎重な行動が求められるでしょう。
売上金を没収される可能性がある
違反の内容によっては、取引で発生した売上金が一時的に引き出せなくなります。
また、規約に基づいて売上金を没収されることも。売上をすぐに現金化したい人ほど影響は大きいです。
特に無在庫販売やドロップシッピングなど「購入者に商品が届かない」リスクを伴う手法は、購入者保護の観点から厳しく扱われるはず。これにより、売上金の保留が長期化する可能性があります。
リスクを理解せずに従来のやり方を続けると、1件の違反でそれまでの売上が回収不能になる場合があるため注意が必要です。
評価や在庫を失うリスクがある
長く運用してきたアカウントには、良い評価・リピーター・撮影済みの写真・説明文テンプレートなど、時間をかけてしか作れない資産があるものですが、アカウント停止になるとそれらを一度に失います。
他モールと在庫連携している場合、ラクマ側だけ商品が消えることで在庫の不整合が起きてしまい、結局ほかの販路の運用にも支障が出てしまいます。
せどりは継続が大きな成功要因になるので、アカウントを失うようなリスクは避けた方が無難です。
ラクマが事業者を禁止した今取るべき対処法とは

ラクマの規約変更により、実質せどりが禁止になったと言えます。
ここでは、ラクマが禁止になった今、せどらーが取るべき対処法を3つ紹介します。
①ラクマ公式ショップに登録する
1つ目はラクマの公式ショップに登録する方法です。

ラクマにはもともと事業者向けにラクマ公式ショップが用意されています。
メルカリで言うところのメルカリShopsであり、ヤフオクで言うところのYahoo!ショッピングみたいなものです。
出店料はかからないものの審査がある点と法人でなければ出店できないと言うハードルがあります。これって、メルカリやラクマを使っていたほとんどの人が対象外になるんじゃないかなと。
ラクマの規約改定においては最も安全な対処法です。
しかし、実現可能性の点から見ると非現実的な選択肢になるかもしれません。
②個人アカウントを継続する
メルカリの規約変更後もそうですが、ラクマでもそのまま個人で出品する事業者が多そうな印象です。
と言うのも、メルカリの規約変更に伴い、個人アカウントの事業者が減ったかと言えばそうでもないからです。実際にメルカリの出品者をチェックしてみると、今でも大量出品してる人がたくさんいます。
ただし、2025年11月17日以降は「事業者と誤認される表示」も対象になるため、屋号を全面に出さない・明らかに事業規模を感じさせる出品ペースにしないなど、見せ方を調整する必要があります。
また、規約的にはNGであり、かなりグレーな手法である点は自覚しておきましょう。
いつ垢BANされるかわからないリスクが潜んでいるのは確かです。
③安全なプラットフォームで販売する
フリマアプリではなく、その他のプラットフォームで販売を続ける選択肢もあります。
- Amazon
- ヤフオク
- BUYMA
例えば、上記のようなプラットフォームは事業者として利用できます。
はじめから事業者OKのプラットフォームを使っておけば、安心してせどりに打ち込めるでしょう。メルカリやラクマより大きく稼ぐことも可能です。
でも、メルカリやラクマと違って出品するのが面倒なんでしょ?
こんなふうに思う方もいるでしょう。
しかし、実際はどのプラットフォームも慣れてしまえば簡単に出品できます。Amazonでは1つの商品ページに複数の出品者が出品できるため、より手軽に販売できます。
「もうフリマアプリの規約変更で惑わされたくない」
そんな方は、事業者OKのプラットフォームで販売することも考えてみてください。
まとめ:規約変更で売上を減らさないために
2025年11月17日(月)のラクマ規約改定は、メルカリと同様に「個人間取引を守り、事業者は正規ルートに誘導する」というものです。
今後は事業者として見られた場合、ペナルティを受ける可能性があります。アカウントの停止や、場合によっては売上金を留保されるケースも考えられるでしょう。
つい数ヶ月前までは「フリマアプリ=物販事業者の販売先」として当たり前に使ってましたよね。
しかし、最近の流れを考えると、今後も事業者としての出品は厳しくなってきそうです。
「もっと安定して物販で稼ぎたい」
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