Amazonのセット品について興味はあるものの「具体的に何をどうすれば良いのか分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
セット品に関する規約を破ってしまうと、アカウント停止のペナルティを受ける可能性も。事前に正しい知識や出品方法を理解しておく必要があるでしょう。
本記事では、Amazonのセット品に関する大切な基礎知識を解説します。
Amazonセット品とは
Amazonのセット品の定義は以下の通りです。
補完的な要素を持つ商品が適切に組み合わされている。
個別に購入するよりも購入者にとって価値があることを目的として作られたセットである。
かんたんにいうと「購入者にとって嬉しい組み合わせ」になっていればOK。
顧客第一主義のAmazonらしい定義になっています。
セット商品にするメリット・デメリット
メリット
- ライバルと差別化できる
- 不良在庫リスクを軽減
- 販売手数料の節約
セット品にすることで、少なからずライバルとの差別化ができます。
単品では売れない商品でも、セットにすることで「売れる+利益獲得」に繋げることも可能です。
販売手数料はメイン商品のカテゴリーのみにかかるので、個別に出品するよりも手数料の節約になります。
デメリット
- セット内容によっては差別化できない
- Amazon本体が参入する可能性
誰にでも真似できるようなセット内容では差別化できません。「セット品で価格競争」という嫌な事態になることも。
セット内容によっては、Amazonが参入してくる可能性もあります。
重要なのは「どんなセット内容にするか」です。ライバルやAmazonが入ってきにくいセット品を目指しましょう。連続起業家と同じように、様々なセット品を生み出すマインドセットも大切です。
まとめ売りとセット品の違い
同じような意味を持つ「まとめ売り」がありますが、こちらは「同じ商品を複数まとめて販売」することを指します。
- まとめ売り:同じ商品を複数個まとめて販売
- セット品:異なる商品を組み合わせて販売
まとめ売りとセット品を混同してしまう人が多いので、上記のような違いがある点を覚えておきましょう。
参考:まとめ売りについて
Amazonセット品の規約を理解しよう
セット品に関する禁止行為や、商品ページを作る際の規約を見ていきましょう。
- セット品として出品できない商品
- カテゴリーの選び方と手数料
- セット品の商品ページに関する規約
セット品として出品できない商品
出品NGのカテゴリー
Amazonの規約では、以下のカテゴリーに該当する商品をセット品に含めることが禁止されています。
- TVゲーム
- 本
- DVD
- PCソフト
ただし、ISBNまたは製品コードがあるセット品の場合は登録可能です。
独自のセット品を販売する方は、上記のカテゴリー以外の商品を組み合わせる必要があります。
セット品に必要な商品の条件
セットにする商品は、各商品が単品で出品されている必要があります。
販売不可商品を含む場合は、セット品としてではなく「おまけ」として無料で提供しなければなりません。
バリエーション関係がある商品
例えば「Tシャツ」の場合、サイズやカラーなどのバリエーションがありますよね。
こういった商品は、「親=同じデザインのTシャツ」のバリエーション関係にあると判断され、セット品として出品することはできません。1つの商品ページにバリエーションとして登録しましょう。
カテゴリーの選び方と手数料
複数のカテゴリーの商品をセット品にする場合は「最も高額な商品」のカテゴリーを選びます。
販売手数料は、メイン商品が属しているカテゴリーの手数料が適用される仕組みです。
セット品の商品ページに関する規約
独自セットはノーブランドで登録する
出品者が独自に作ったセット品は、製品コードがないので「ノーブランド品」としてAmazonの商品カタログに登録します。
ノーブランド品として登録するには、事前に「製品コード免除申請」を行ってください。
商品名の付け方
商品名には、セット品の内容(個数、種類)を明記する必要があります。
参考画像の例にすると「氷結&本搾り」「10種」「350ml×20本」です。「セット」というキーワードを含めることも規約で定められています。
商品の仕様
はじめに何個の商品で構成されたセット品なのか説明します。。セット品の構成商品も明記してください。
商品の説明
セット品であることを説明します。
型番、色、サイズなど、セット品の構成内容を明記しましょう。
メインの商品画像
メイン画像には、セット品を構成する全商品が含まれている必要があります。
メイン商品のみや、類似品の画像をメイン画像に設定することはできません。
Amazonセット品の出品方法
セット品を出品する流れは以下の通りです。
- 製品コード免除申請を行う
- 商品登録
- FBA納品
製品コードの免除申請を行う
はじめに製品コードの免除申請を済ませましょう。
カテゴリーを選択する際は、メイン商品のカテゴリーを選択します。メイン商品を単品で検索して、設定されているカテゴリーを選びましょう。
「ブランド/出版社」は「ノーブランド品」と入力します。
内容に間違いがないかチェックして「利用資格の確認」をクリックしてください。
問題なければ、1〜2営業日ほどで申請が許可されます。
商品登録
セラーセントラルのトップページで「カタログ」→「商品登録」と進んでください。
「Amazonで販売されていない商品を追加します」をクリックします。
カテゴリーの選択画面が表示されるので、製品コード免除の時と同じく設定していきましょう。
指示に従い重要情報や出品情報を入力していきます。
重要情報
- ブランド名:ノーブランド品
- メーカー名:メイン商品のメーカー名
- パッケージ商品数:<例>3つセットなら「3」
- 熱に弱い:「True=正」or「False=誤」のいずれかを入力
詳細
- メーカー型番:任意の半角英数字を入力
- unit-count:「1」と入力すればOK
- ユニット数のタイプ:商品を数える時の「単位」を入力
<例>個、袋、枚、台など
画像
- 背景は白抜きに設定
- 解像度は1,200×1,500ピクセルが最適
- 余白を少なくして目立ちやすくする
上記の必須ポイントを守りつつ、商品登録を完了させましょう。
FBA納品
セット品を1つにまとめて梱包します。
各商品がぶつかって傷にならないようにしましょう。配送中に動いてしまわないように、隙間を埋めておくと安心です。
FBAラベルと必要に応じて消費期限シールを貼り付けて、指定された倉庫へ納品してください。
セット品に関する注意点
Amazonのセット品に関する注意点を見ておきましょう。
- 商品ラベル貼付サービスは使えない
- 商品独自のバーコードは隠すこと
- 消費期限を1つにまとめること
商品ラベル貼付サービスは使えない
セット品を販売する場合、Amazonが提供する「商品ラベル貼付サービス」が利用できません。
ちなみにJANコードがあるセット品は、商品ラベル貼付サービスを利用できます。ノーブランド品のセット品のみ利用できない点を覚えておいてください。
商品独自のバーコードは隠すこと
セット品の各商品のバーコードが見えないようにしなければなりません。
各商品のバーコードを見えないようにまとめるか、シールで隠すなどの工夫をしましょう。クリアケースに商品を入れて、バーコードが見えないようにするのが手軽にできるのでおすすめです。
消費期限を1つにまとめること
セット品に消費期限がある場合、1つの消費期限にまとめる必要があります。
バーコードと同じ要領で、隠すか新たな消費期限シールを作成しましょう。
まとめ
Amazonでセット品を出品できると、ライバルとの差別化になり独占販売できる可能性を上げられます。
はじめて製品コードの免除申請を行う際は、戸惑うこともあるでしょう。手続き自体は複雑ではないので、すぐに慣れるかなと。商品登録自体もそこまで難しくありません。
Amazonの規約に反するセット品は、アカウント停止のリスクがあるので絶対にやめましょう。常に購入者のメリットを考えて、セット品を作成するのがポイントです。
セット品を上手に使いこなして、売上げアップや不良在庫のリスクヘッジをしていきましょう。