せどりの戦略の話になるとよく持ち出されるのが「回転率と利益率はどちらを優先するべきか?」という問題です。
回転率と利益率は扱う商品やジャンルによっても大きく異なります。
そのため、せどりの目的やゴールに合わせて最適な商品を選んでいく必要があるんです。
- 利益率10%は低いらしいから仕入れない
- 薄利多売はやめた方が良いらしい
- 〇〇が儲かると聞いたから仕入れてみた
上記のように根拠のない状態でせどりを行うと、少しずつ資金が目減りしたり商品が売れても利益が残らなかったりすることも珍しくありません。
回転率と利益率の関係をしっかり理解しておくことで、せどり初心者でも着実に結果を残し、資金を増やしていくことができます。
そんな思いを抱いているあなたに向けて、今回はせどりの回転率と利益率について解説します。
初心者せどらー向けの記事になりますので、いまいち結果が出ずに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
結論:せどり初心者は利益率より回転率を優先するべし
まずこの記事の結論から。
せどり初心者はズバリ利益率よりも回転率の高い商品で資金を増やすことに注力しましょう!
なぜなら、回転率を追求することで
- 回転率が高いと資金をすぐに回収できる
- 薄利多売でもせどりの経験値が上がる
という駆け出しのせどらーにとって嬉しいメリットを得ることができるからです。
以下で詳しく解説します。
回転率が高いと資金をすぐに回収できる
回転率が高い商品を扱うことによって、資金をすぐに回収できるようになります。
資金の少ないせどり初心者からすると、すぐにお金が入ってくることは非常に重要です。
なぜなら、資金が戻ってこなければ次の仕入れはできないからですね。
利益率は高いものの回転率が良くなければ
- 出品したものの売れない
- 資金が回収できたのは1ヶ月後
という状況になりがちです。
また、最悪のケースでは商品の売れ行きが悪く資金が回収できず、結果資金ショートしてせどりを中断しなければならないことも考えられます。
資金ショートはビジネスを続けられないという致命的な事態を招く原因です。
「お金がなくて商売できない」という事態を回避するには、例え薄利多売でも資金を高速回転させて回収することを目指すべき。
回転率が高ければ薄利多売でも資金を増やせる
1つの商品から得られる利益が500円でも月に100個売れたら5万円の利益です。
「100個って多くない?」と感じる方もいるかもしれませんが、1つの商品を5個ずつ仕入れれば、わずか20種類の商品バリエーションを揃えるだけです。
利益が上乗せされた売上をすぐに回収できれば、次の仕入れはより多くの商品を仕入れることができますよね。
- 前回売れ行きが良かった商品の仕入れ量を増やす
- 新しく見つけた商品を仕入れる
上記のように増えた資金でさらにお金を増やす投資ができるようになります。
これが回転率の高い商品の魅力なのです。
薄利多売でもせどりの経験値が上がる
回転率の高い商品を狙ったにも関わらず、薄利多売なのに売れ行きの悪い商品が出たとしてもあなたのせどり経験値は確実に上がります。
何事も失敗から学ぶべきことは多く、むしろ失敗からしか武器になるスキルは生み出せないのが世の常です。
あなたが薄利多売のせどりを経験しておけば、後に必ず役立つ時がきます。
失敗せずに成功をしてしまった人は、数少ない成功体験にしがみつかなければならず失敗を異様に恐れるものです。
失敗の経験値をせどり初心者の頃に積み重ねておくことは、後に強いせどらーへ進化するために必要な準備とも言えるでしょう。
せどり3大販路:支払いサイクル・利益率・メリット分析
次にせどりの販路として最もよく使われるAmazon、ヤフオク、メルカリという3大プラットフォームを分析していきます。
回転率が早くても、販路の支払いサイクルが遅ければ資金の回収も遅くなってしまうもの。
そこで、ここでは支払いサイクルが早い順に各販路の平均的な利益率やメリットを紹介していきます。
支払いサイクルの早さで言えば
- ヤフオク
- メルカリ
- Amazon
という順番になります。
以下で、利益率やメリットなどを見ていきましょう。
ヤフオク
支払いサイクルが最も早いのがヤフオクです。
ヤフオクの支払いサイクル
ヤフオクでは祝日を除く平日13時までに売上確定したものが翌営業日に振り込まれます。
売上確定の条件は購入者が受け取り連絡をした時点です。
発送から受け取りまでを考えると最短1日程度で売上が振り込まれることになります。
支払いサイクルの早さは3大販路の中でもダントツです。
ヤフオクの平均利益率
ヤフオクの利益率は平均20%ほどと言われています。
利益率20%はせどりとしても一般的なレベルですね。
ヤフオクのメリット
せどりにおけるヤフオクのメリットは以下の通りです。
- 相場が比較的安定している
- 出品手数料が無料になる
- Tポイントが貯まる
ヤフオクは出品ページのカスタマイズ性や「注目のオークション」機能を活用することができます。
そのため、Amazonのように価格競争にもなりにくいメリットがありますね。
また、売上の受け取り先をYahoo!マネーにすることで販売手数料が無料になり、さらにTポイントも獲得できるんです。
支払いサイクルの早さや上記のメリットを考慮すると、ヤフオクは初心者せどらーにとって優秀な販路であると言えるでしょう。
メルカリ
次に支払いサイクルが早いのはメルカリです。
メルカリの支払いサイクル
メルカリでは月に4回ほどの支払いがあり、締め日と支払日が月ごとによって異なります。
支払いサイクルは月4回ですが、事前に振込申請しておかないと入金されない点は注意してください。
毎回、振込申請を行っておけば、資金の回転率を保ちつつせどりを継続できるのがポイントですね。
メルカリの平均利益率
メルカリの利益率は平均20〜30%と言われています。
メルカリユーザーは10〜30代の女性が多いため、ここをターゲットに商品選定をするのがポイントです。
回転率の高い商品であれば出品してから1時間以内に売れることも少なくありません。
せどりの資金を効率的に増やしていくにはおすすめのプラットフォームと言えますね。
メルカリのメリット
せどりにおけるメルカリのメリットは以下の通りです。
- 売れ行き抜群(ジャンルによる)
- 簡単に出品できる
- 仕入先としても優秀
メルカリは前述した通り、若い世代の女性ターゲットにささる商品などの売れ行きは抜群です。
また、他の販路と比較して出品作業が簡単という点もメリットですね。
不用品目的で出品している一般ユーザーも多いため仕入れ先としても使いやすいのも特徴と言えるでしょう。
Amazon
最後はAmazonです。
Amazonの支払いサイクル
Amazonの支払いサイクルは14日ごとになっています。
シンプルに2週間に1回の振込といった感じです。
Amazonの平均利益率
Amazonの利益率は平均10〜20%と言われています。
出品者も利用者も多いAmazonでは、商品によって利益率に大きな違いがあるため、平均値は参考程度にとどめておいてください。
商品によっては利益率40%超えのものもありますが、初心者せどらーはまず回転率を重視しましょう。
仕入れた商品がたまたま値上がりして高い利益率を得られることもありますが、基本は回転率重視で数を捌く意識を持っておいてくださいね。
Amazonのメリット
せどりにおけるAmazonのメリットは以下の通りです。
- 最大規模のプラットフォームである
- Amazon FBAでせどりを半自動化できる
- 稼げるジャンルが沢山ある
Amazonの最大のメリットは世界で最も大きなプラットフォームでであることでしょう。
全くのせどり初心者でもAmazonの名前を借りて出品できることで、購入者の信頼を得られるのは特筆ポイントですね。
また、Amazon FBAを活用すれば、せどりの半自動化も可能。
これにより面倒な出荷作業を省けて、商品リサーチと仕入れに徹することができます。
支払いサイクルだけを見ればAmazonが最も劣っていますが「売れるプラットフォーム」の有力候補は間違いなくAmazonです。
この特徴を活かせば初心者せどらーでも迅速に資金を増やすことができるでしょう。
せどりの在庫回転率の基準値と理想地
ここではせどりの回転率について基準値と理想値を紹介します。
- 基準値:せどり全体の平均的な回転率
- 理想値:せどり初心者が目指すべき回転率
以下で詳しく見ていきましょう。
回転率の基準値は1%
基準値は「最低限、これくらいのペースで在庫が回転していたらOK」というレベルです。
目安としては
1日に売れた商品数=全在庫の1%
というイメージ。
在庫が100個の場合、1日に1個の商品が売れていき3ヶ月ほどで仕入れた商品が全てなくなる感じです。
回転率の理想値は2%
理想値は基準値の2倍の回転率です。
在庫100個であれば、1日2個の商品が売れていき1.5ヶ月ほどで全ての在庫がなくなるイメージです。
一見2%という数字はそこまで難しそうに見えませんが、実際に回転率を計算してみると意外に困難なことが分かるはず。
ただし、軽快なスタートダッシュを切りたい方にとっては回転率を高めることは大きなメリットになります。
はじめは少し大変ですが、将来の自分のために腰を据えて戦力になる商品群を見つけていくようにしましょう。
せどりの回転率を計算する方法
回転率の基準値と理想値が分かったところで、ここでは回転率の計算方法を解説します。
せどりの回転率を計算するには
- 仕入れた商品数
- 指定した期間内に売れた商品数
という2つの正確なデータを用意してください。
回転数の計算方法は以下の通りです。
(販売数 ÷ 日数)÷ 在庫数×100 = 回転率
上記の計算式を元に例を紹介します。
例えば
- 仕入れた商品数:100品
- 回転率を調べたい日数:1ヶ月
- 1ヶ月に売れた商品数:20品
の場合は以下のようになります。
(20 ÷ 30)÷ 100 × 100 = 0.66%
つまり1ヶ月あたりの回転率は0.66%ということ。
この計算式を元に月1回ほどのペースで回転率を調べてみてください。
回転率が1%を切る時は、どんな商品が足を引っ張っているのかを分析することで、次の仕入れに役立てることができます。
せどりの回転率が早いおすすめジャンル5つ
ここではせどりで回転率が早いジャンルを5つ厳選して紹介します。
基本的にどの販路でも共通するジャンルなので、商品リサーチの参考にしてみてください。
せどりで回転率の早いおすすめジャンルは以下の通りです。
- 家電・AV・カメラ
- パソコン・オフィス用品
- ドラッグストア&ビューティー
- おもちゃ・ホビー
- ゲーム
※ジャンル名はイメージしやすいようにAmazonのカテゴリー名を参考に使っています。
家電・AV・カメラ
新品・中古ともに回転率が早いのが家電・AV・カメラです。
商品のバリエーションも豊富で、家電1つとっても生活家電、美容など様々な物があります。
ヤフオクではカメラ市場が激アツですし、メルカリでは美容家電が良く売れます。
Amazonは家電・AV・カメラ全てにおいて回転率が凄まじいですね。
家電・AV・カメラでおすすめの商品例としては
- タブレット、スマホ
- ヘアアイロン、ドライヤー、美顔器
- 一眼レフ、ミラーレス本体、各種レンズ
などが挙げられます。
Amazonでは有名商品の新品家電に対して出品規制がかかっていることも多いですが、中古市場でも良く売れるので戦略を立てつつ出品してみてくださいね。
パソコン・オフィス用品
次はパソコン・オフィス用品です。
特にAmazonと相性の良いジャンルで、回転率の高さが際立っています。
Amazonは注文してからすぐに届くという特性があるため、購入者からするとわざわざ店舗へ行く必要がなく確かな商品を購入できるというメリットがあるんですね。
パソコン・オフィス用品でおすすめの商品例として
- PC本体
- プリンタ、インク
- USB
- SDカード
- PC外付け関連製品
- ハードディスク
などが挙げられます。
実店舗、電脳せどりともにパソコン・オフィス用品で価格差のある商品を見つけたらチャンスは大きいので、ガッツリ商品リサーチに励んでください。
ドラッグストア&ビューティー
ドラッグストア&ビューティーも回転率が早いおすすめジャンルです。
消耗品やリピート品が多いジャンルのため、何度も繰り返し売れるというせどらーにとって嬉しいメリットもあります。
ドラッグストア&ビューティーでおすすめの商品例としては
- コスメ用品
- 美容サプリ
- ボディケア製品
などが挙げられます。
ドラッグストア&ビューティーは単価の安い商品が多いですが、それでも圧倒的な回転率なので利益500円でもバンバン出品して稼ぐ意識を持ってください。
おもちゃ・ホビー
次はおもちゃ・ホビーです。
イベントシーズンはもちろん、新商品の販売前後など回転率の高いタイミングが沢山あるジャンルになっています。
おもちゃ・ホビーでおすすめの商品例としては
- キャラクター商品
- 知育玩具
- マニア向け商品
などが挙げられます。
話題性のある製品は定価よりも高値になることも珍しくないジャンルです。
せどりで長期的に稼いでいく際も戦力になるジャンルなので、少しづつ詳しくなっておきましょう。
ゲーム
最後はゲームです。
小さい子供から大人のゲームマニアまで年齢性別関係なくニーズのあるジャンル。
回転率が早い上、商品リサーチが簡単なこともあり、せどり初心者にとっては狙い目のジャンルと言えるでしょう。
ゲームでおすすめの商品例としては
- ゲーム機本体
- ゲームソフト
- ゲーム関連アクセサリー
などが挙げられます。
回転率の高いジャンルですが、ライバルとなるせどらーが多いのも事実です。
Amazonで出品しつつ、ヤフオクやメルカリではセット販売などで付加価値をつけるなどの戦略をとると独自のポジションが確立できるのでおすすめですよ。
せどりで高い回転率と利益率を狙えるタイミング
回転率の高い商品は、出品する時期を厳選することで高い利益率も確保することができます。
ここでは、各ジャンルや商品を出品する狙い目のタイミングを分かりやすいよう表にしてみました。
各シーズンごとでイベントや売れ行きの良いジャンルが異なります。
この点を踏まえて仕入れる商品を考えていくと、回転率と利益率の両方を高い水準に保つことができるようになりますよ。
注意点はイベントをめがけて仕入れする場合、確実に売り切れる量を仕入れること。
「クリスマスだから売れるだろう!」と仕入れすぎてしまうと、クリスマス後に待っているのは在庫を抱えたライバル同士の強烈な価格競争です。
不良在庫を持つことは資金を増やす上でデメリットになるので、商品のバリエーションは増やしつつも、1種類あたりの仕入れ数はほどほどにしておくようにしましょう。
まとめ
せどり初心者にとっては利益率を確保するよりも回転率を追い求めた方が資金を増やしやすい傾向にあります。
回収した資金は次の仕入れに回していくことで、雪だるま式に増やしていくことが可能です。
最後に1つ注意点
せどり初心者は「利益率も回転率もめちゃくちゃ高いお宝商品があるはず!」と思いがちです。
実際、せどらーにとって美味しい商品はありますが、ここを求めてしまうと自ら仕入れ対象を限定してしまうことに繋がります。
せどり初心者にとって最も重要なのは、少しのミスをしても安心できる潤沢な資金を作ること。
資金があれば利益率を追求したせどりもできますし、仕入れた商品を寝かせておいて高値になった瞬間に転売という手法も使えます。
どんなビジネスでも駆け出しが最も大変であり、その後は力をかけなくてもスムーズに進んでいくものです。
せどり初心者の方は、今回紹介した回転率を参考に資金をどんどん増やすようにしていきましょう!
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