ヤフオクで商品を仕入れようとすると、いつも値段を吊り上げられるんだよな。ヤフオクって吊り上げ行為禁止のはずなんだけど…出品者に騙されないためにも、ヤフオクの吊り上げ行為について詳しくなっておきたいな。
こんな疑問に答えます。
ヤフオクのオークション出品で稀に遭遇するのが吊り上げ行為です。
そこまで需要の多くない商品にも関わらず、なぜか別の入札者が入ってきてしまい、気づけば高値で落札してしまった経験のある方もいるでしょう。
安く仕入れられるはずのヤフオクで、これ以上騙されるのは嫌ですよね?
そこで本記事では、ヤフオクの吊り上げ行為について実態と見極める方法を解説します。
ヤフオクの吊り上げ行為:仕組み解説
はじめに吊り上げ行為の仕組みについて理解しておきましょう。
- 吊り上げは出品者によって行われる
- 吊り上げに引っかかる原因
- 吊り上げは当然禁止!しかし現状は…
吊り上げは出品者によって行われる
一般的な吊り上げ行為は、出品者自身によって行われています。
- 商品を出品
- 一般ユーザーが入札
- 出品者が別アカウントで吊り上げ
ヤフオクではオークションの終了時間間近になると、入札が増えて盛り上がりますよね。
これ自体は普通のことなのですが、吊り上げ出品者がいると高い確率で高値になりやすいです。通常の購入者ならそこまで問題ないかもしれません。
しかし、僕たちせどらーからすると利益率が下がる原因になってしまいますよね。
本来なら望んでいた価格で落札できたはずの商品が、出品者の吊り上げによって高値になってしまう。とても許しがたい問題ですね。
吊り上げに引っかかる原因
吊り上げに引っかかってしまう根本的な原因は、オークションならではの心理にあります。
- 仕入れ対象へ入札
- 他の入札者がより高値をつける
- 冷静さを失いさらに高値で入札
大体の人が上記のようなパターンで入札を繰り返しますよね。
「この入札者は吊り上げアカウントかな?」と気にすることはほとんどないでしょう。
特にオークション終了時間ギリギリになると「あと1,000円高値で入札すればきっと勝てるだろう」と熱くなり、ついつい度がすぎた金額を入力してしまうことも。
吊り上げ行為は、心理的に「負けたくない」と思う入札者の感情を利用して行われているのです。
吊り上げは当然禁止!しかし現状は…
当然ながら、ヤフオクでは吊り上げ行為を禁止しています。
吊り上げ行為がヤフオクの運営側に発覚すると、利用制限(アカウント停止)処置が取られることになっているのです。
しかし現状は、どんどん湧いてくる吊り上げアカウントに運営側も手を焼いています。
- 吊り上げアカウントを停止
- 出品者が別のアカウントを作成
- 吊り上げ行為を再開
上記のような流れは昔から変わることなく行われています。
なぜ、ここまで吊り上げ行為を止めるのが難しいかというと、単純に「分かりにくい」からです。需要が少ない商品でも、人によっては価値が高く相場より高値で入札する方もいます。
このような現状から運営側も「もしも吊り上げアカウントじゃなかったらどうしよう…」と一歩踏み出しきれないのです。
吊り上げ行為は、非常に巧妙で純粋に商品を落札したい方の心理を利用していると言えるでしょう。
ヤフオクで吊り上げ行為が行われる流れ
吊り上げ行為をする出品者は、メインのアカウントと別に複数の「吊り上げ用アカウント」を持っています。
複数のアカウントを利用して、吊り上げ行為を行なう流れは以下の通りです。
- メインアカウントでオークション出品
- オークション終了間近に吊り上げアカウントで入札
- 何度かせりを繰り返す
- メインアカウントで吊り上げアカウントを削除
- 最高値をつけた入札者が落札者になる
吊り上げ行為は、1つの吊り上げアカウントではなく複数のアカウントで行われるのが一般的です。
悪質な出品者になると、知人や複数のスマホを使って巧みに入札を繰り返します。出品者が満足のいく値段まで上がったところで、吊り上げ用アカウントの入札を削除。
これにより、一般の入札者が最高額を入札したことになり、落札者になる仕組みです。
吊り上げアカウントが落札者になっても問題ない
万が一、出品者が保持している吊り上げアカウントで落札してしまっても、手数料無料で落札を削除できるので問題がないのです。
つまり、出品者はリスクゼロで吊り上げ行為を繰り返せるということ。このような背景から、懲りずに何度も吊り上げアカウントが湧いてくるのです。
ヤフオクの吊り上げを見抜く方法:傾向と特徴
ヤフオクの吊り上げ行為を見抜くコツをまとめました。
- 出品者の出品商品が少ない
- 「入札自動延長」が「あり」になっている
- 出品商品のジャンルが偏ってる
- オークション開始価格が安い
- 同じIDの入札者が競り合ってくる
出品者の出品商品が少ない
出品者のその他の出品商品が少ない場合、吊り上げ行為をしている可能性があります。
大量に商品を出品してている出品者の場合、万が一アカウントが停止されたら面倒でしかありません。出品商品がほとんどなければ、アカウントを停止されても、すぐに別のアカウントで吊り上げを再開できますよね。
ヤフオクで大量の商品を出品している出品者は、評価や実績があり信頼できると言えます。
出品者の商品一覧をチェックしてみて、その他の商品が見当たらない場合、怪しんだ方がいいかもしれません。
「入札自動延長」が「あり」になっている
吊り上げを行なう出品者は、オークションの設定で「入札自動延長あり」になっている傾向が強いです。
「入札自動延長」とは、オークション終了5分前に入札があった場合、さらに5分間延長される仕組みになっています。
- オークション終了間近だから入札しよう!
- さらに5分延長でせりが加熱
入札自動延長は、ヤフオクのシステムなので問題ないのですが、吊り上げ行為を加速させる装置でもあります。
例えば、出品中の商品が少なくて入札自動延長ありになっているなら、吊り上げ出品者として怪しんだ方がいいかもしれないですね。
出品商品のジャンルが偏ってる
出品者の商品ジャンルが偏っている場合、第三者(フォロワー)による吊り上げ行為があることも。
ヤフオクでは出品者をフォローする機能があります。出品者をフォローすると、新着商品などがいち早くチェックできるようになるんですね。
フォロワーが吊り上げ行為をする根底には「損したくない」という心理が働いています。
- フォロワーA:過去に商品Xを2万円で即決落札
- 出品者が同じ商品を1円オークションで出品
- 入札者はフォロワーBのみ
- フォロワーAが腹いせに吊り上げ入札
このような流れになることは珍しくありません。
フォロワーAは「自分は過去にこの商品を2万円で買ったんだから、お前も同等の値段で買うべきだ!」と吊り上げ入札を行います。
自分が損したことを認めたくない心理から、上記のような行動に出る落札者は一定数いるものです。出品者自身に問題はないため、最も厄介な吊り上げ行為と言えるかもしれません。
オークション開始価格が安い
オークションの開始価格が超破格な場合、吊り上げに誘導されている可能性があります。
- 1円オークションで注目度を集める
- 沢山集まった入札者にまぎれて吊り上げ入札
- 相場より高い金額で落札される
オークションの開始価格が安い場合、多くのユーザーから注目を集めることでしょう。
大量の入札者が集まれば、吊り上げアカウントを紛れ込ませるのも難しくありません。結果、吊り上げアカウントと一般入札者の心理戦になり、高値で落札されることになるのです。
例えば、高額なスニーカーを出品するとします。
他の出品者は即決出品のみ。ここで1円オークションを始めれば、多くのユーザーから注目を集めるられますよね。「オークション開始価格が安い=集客目的」であることを忘れてはいけませんよ。
同じIDの入札者が競り合ってくる
同じIDの入札者がオークションに参加している場合、吊り上げ行為の可能性が高いです。
ヤフオクでは、入札者のIDを全て確認することはできません。しかし、IDの一部を確認できるため「あれこのIDどっかで見たことあるかも」となることがあるんですね。
同じIDの入札者があなたを追いかけるように入札を繰り返す場合、出品者によって吊り上げられていることが考えられます。
このようなIDを見つけたら、ヤフオクの運営に報告しておくといいでしょう。
吊り上げ行為に騙されないための対策方法
ヤフオクの吊り上げ行為に騙されないための対策方法を紹介します。
- 過去の落札相場を確認する
- 出品者の評価をチェックする
- 入札額の上限を決めておく
- Googleで出品者の評判を調べる
過去の落札相場を確認する
オークションへ入札する前に、商品の相場をチェックすることが重要になります。
この際に便利なのが、過去の落札相場をチェックできるオークファンです。
オークファンを活用すれば、過去に同一商品がどれくらいの価格で売れたのか確認できます。
- 気になる商品を検索
- 落札相場を確認
- 相場を把握した上でオークションに参加
相場を把握せずにオークションに参加すると、気づかぬうちに高値をつけてしまうこともあるでしょう。
オークファンを使えば、ヤフオクの商品リサーチが効率化できます。
無料でも利用できますが、より便利な有料版もあるので、ヤフオク仕入れが多い方は活用を検討してみてください。
入札額の上限を決めておく
吊り上げ行為に騙されないためにも「いくらまでなら入札してOK」と、上限を決めておくことをおすすめします。
オークションの場合、ライバルが自分よりも高値を入札すると、ついつい追加で入札したくなるものです。しかし、冷静さを欠いてしまえば、吊り上げ行為に自らはまってしまうようなもの。
相場が1万円で上限金額を1万円に設定した場合、ライバルの入札額が1万1円になった時点で仕入れ対象から除外します。「〇〇円以上になったら仕入れ対象から外す」と決めておけば、吊り上げに引っかかるリスクを最小限にできるはずです。
予め入札上限を決めておけば、その金額に達した時点でストップをかけられるでしょう。
出品者の評価をチェックする
吊り上げ行為を何度も行っている出品者の場合、悪い評価が多いことがあります。
低評価が多い出品者は、吊り上げ行為以外に問題を抱えていることもあるでしょう。このような理由から、低評価の多い出品者から商品を仕入れるのは注意することをおすすめします。
評価と合わせて過去の入札履歴も確認しよう
もしも、過去にオークション出品している商品があったら、入札履歴を確認してみてください。
複数の商品の入札履歴に同じIDが見受けられる場合、吊り上げ行為をしている可能性がかなり高いです。低評価が多く、同じIDが別の商品に入札しているのを発見したら、その出品者から仕入れるのは控えましょう。
Googleで出品者の評判を調べる
Googleで出品者IDを調べることで素性を明らかにすることができます。
出品者ID 吊り上げ
上記のキーワードでググってみてください。
問題のあるアカウントの場合、注意勧告を促す記事を見つけられるはずです。何度も吊り上げ行為をしているアカウントは沢山の情報がヒットするので、Googleを活用することも覚えておきましょう。
ヤフオクに吊り上げ行為を通報する方法
問題のある出品者や疑わしい出品者は、ヤフオクに知らせて判断を煽りましょう。
違反申告フォームが表示されたら、対象のオークションIDと違反理由を入力してください。
入力が完了したら「フォームを送信」をクリックすればOKです。
オークションIDは、商品ページの中央付近にあります。
商品ページが表示されたら、下にスクロールしてください。
画面を下にスクロールすると「商品情報」という項目が出てきます。
こちらの最下部に「オークションID」があるので、文字列をコピーして違反申告フォームに貼り付けましょう。
違反申告フォームを送信すると、ヤフオクの運営がチェックに入ります。
問題が確認されると、ヤフオク本体が出品者にペナルティを与える流れです。疑わしい出品を見つけた際は、違反申告フォームにてヤフオク本体に連絡するようにしましょう。
まとめ
ヤフオクの吊り上げ行為は、許されざる禁止行為ですね。
しかし、実情は吊り上げ行為を撲滅することは難しく、僕たちが自ら対策を講じることが大切と言えます。
最後に本記事のまとめをおさらいしましょう。
吊り上げ行為を見抜く方法
- 出品者の出品商品が少ない
- 「入札自動延長」が「あり」になっている
- 出品商品のジャンルが偏ってる
- オークション開始価格が安い
- 同じIDの入札者が競り合ってくる
吊り上げ行為の対策方法
- 出品者の評価をチェックする
- 過去の落札相場を確認する
- Googleで出品者の評判を調べる
厳密に「〇〇は吊り上げアカウントだ!」と断言するのは非常に困難です。
しかし、今回紹介した情報を活用すれば吊り上げアカウントの傾向を掴むことができるようになります。ヤフオク仕入れで損しないためにも、吊り上げ行為に注意してせどりを行っていきましょう。