「コータの成長期」第十一回目となる今回は、メーカー・卸仕入れを始めた頃の話です。
単なるせどらーから物販業者へシフトした転機になるできごとでした。
メーカー・卸仕入れを始めた時期
メーカー・卸仕入れを始めたのは2018年11月頃。
せどらーとしては中級者くらいになっていたかな。
新しいノウハウをインプットしては実践しつつ「さらに成長するにはどうしたら良いか」と試行錯誤していた。
メーカー・卸仕入れを始めた理由
メーカー・卸仕入れを始めたのは、1件のクレームがキッカケだった。
2018年10月頃、突然Amazonのセラーアカウントの出品権限が剥奪された。
売上金は留保されて入金されない状態に陥ったのだ。
理由はフリマサイトやヤフオクに出品している業者から大量仕入れした商品。
購入者から「この商品は偽物だった」とクレームが入ったのだ。
たった1件のクレームが原因で、キャッシュフローが一気に圧迫されてしまった。
あわや黒字倒産になりそうなレベルまで追い込まれてしまったのだ。
約2週間ほどAmazonと交渉を続けた末、なんとか出品権限は回復できた。
この出来事を期に「出どころが分からない商品」を不安視するようになった。
この問題を解決するにはメーカーや卸から直接仕入れるしかないな
そう考えて、メーカーや卸業者と繋がることを考えだしたのだ。
メーカー・卸仕入れを実践して稼いだ金額
メーカー・卸仕入れで稼いだ金額は以下の通り。
時期 | 売上 | 利益 |
2018年11月 | 5,132,378円 | 723,503円 |
2018年12月 | 6,916,014円 | 1,039,984円 |
2019年1月 | 7,091,263円 | 797,892円 |
2019年2月 | 7,460,887円 | 1,130790円 |
4ヶ月の間に月収100万円を2回も達成できたのは、メーカー・卸仕入れのおかげかなと。
副業せどりにも関わらず、本業の給料をはるかに上回っていました。
売上額も大きくなってきて「いよいよ物販業者になってきたな」と感じた時期でもあります。
メーカー・卸仕入れを実践して感じたメリット・デメリット
メーカー・卸仕入れを実践して感じたメリットとデメリットは次の通りです。
メリット
- 売上と利益が安定する
- 膨大な商品が仕入れ可能になり売上・利益が増やせる
- 参入障壁があるのでライバルが少なめ
デメリット
- 現金取引がメインなので資金が必要
- 取引開始までに準備することが多い
- 営業力と交渉力が必要
メリット①売上と利益が安定する
メーカー・卸仕入れ最大のメリットは安定感が出ること。
売上・利益ともに「しっかり稼げる」ようになりました。
なぜなら、継続的に商品を仕入れられるからです。
小売店から仕入れをする通常のせどりは、セール期間を逃すと稼ぎづらくなってしまいますよね。
この点、メーカーや卸業者から仕入れれば、常に利益を出せる状態になるんです。
継続仕入れ→安定収入という、良いスパイラルを生み出すことができました。
メリット②膨大な商品が仕入れ可能になり売上・利益が増やせる
卸やメーカーには様々な商品があるため、それらを取り扱うだけで売上と利益を一気に増やせます。
人気メーカーには需要の多い人気商品がたくさんあるものです。
直接取り引きができれば、仕入れ値は小売店価格よりも安くなりますよね。
売れ筋商品を常に利益の出る価格で仕入れられるようになるんです。
これはメーカー・卸仕入れならではのメリットかなと。
メリット③参入障壁があるのでライバルが少なめ
メーカー・卸仕入れは、それ自体が参入障壁になっているためライバルも少ないです。
一般的なせどりは以下のようなデメリットがあります。
- 大型店舗で特価セールが開催
- せどらーがこぞって仕入れ
- Amazonに出品者が急増して価格競争
せどらーなら誰しも経験したことがあるでしょう。
メーカーや卸業者から商品を仕入れた商品は、性質が全く異なります。
出品者自体が相場を維持する傾向にあるため、価格競争になりにくいんです。
小売店で仕入れるよりも、はるかに安定感のあるせどりができます。
デメリット①現金取引がメインなので資金が必要
メーカー・卸仕入れのデメリットは、現金取引がメインなので資金が必要なこと。
少なくとも50〜100万円くらいの現金を持っていなければなりません。
仕入れる量によって、単価が安くなる業者もあります。
資金力のある人ほど有利になるのがメーカー・卸仕入れです。
デメリット②取引開始までに準備することが多い
メーカーや卸業者と正式に取引を始めるまでには、準備することが多いです。
- HP
- 名刺
- 固定電話番号
- FAX
経験上、上記は必要になることがほとんどでした。
「個人情報を入力して登録ボタンを押せば完了」というほどかんたんではありません。
ある程度の時間がかかってしまう点は覚悟した方が良いでしょう。
デメリット③営業力と交渉力が必要
メーカー・卸仕入れをする際は、営業力と交渉力が必要になります。
相手に対して何かしらのメリットがなければ、取引成立までいたらないからです。
「かんたんではないからこそ稼ぎやすい領域」であることを覚えておいてください。
メーカー・卸仕入れの具体的な実践方法
メーカー・卸仕入れで実践した流れは以下の通りです。
- 取引に必要なものを準備する
- 「展示会 (地名)」でGoogle検索
- 出店企業のリサーチ
- 展示会へ行って名刺交換
- 後日メールで取引条件の相談
取引に必要なものを準備する
はじめに取引先に信頼感を与えるための下準備を行いましょう。
- HP
- 名刺
- 固定電話番号
- FAX
上記を準備しておくと、その後の流れがスムーズに行えます。
HP
HPはメーカーや卸に見せるあなたの「顔」になります。
苦手意識がある人は多いと思いますが、難しく考える必要はありません。
- 概要
- 所在地
- お問合せフォーム
- 電話番号・FAX
最低限、上記の情報が掲載されていれば問題ありません。
HP作成を自身で行う場合は、以下のサービスが便利です。
Wixとペライチは、かんたんな設定でHPを作成できます。
WordPressは長期で運営したい方や、ブログサイトを運営したい方に最適です。
時間のある方は、HP作成にチャレンジしてみると良いでしょう。
HP作成は、クラウドソーシングで格安依頼することも可能です。
個人に依頼すれば3万円程度でHPを作成してもらえます。
まずは上記のクラウドソーシングに登録して、相場をチェックしてみてください。
>>【せどらーがホームページを持つ必要性とは?】4つの作成方法も紹介
名刺
名刺は展示会で必ず必要になります。
HPと同じく、相手に見せるものなので作り込みましょう。
名刺作成はココナラがおすすめ
ココナラは個人のデザイナーが格安で名刺作成を請け負ってくれます。
シンプルなデザインなら相場は3,000〜6,000円ほど。
費用対効果抜群なので、せどりの利益を名刺作成に投資しましょう。
ワンポイントでロゴを入れてもらうと、企業っぽく見えますよ!
固定電話番号
固定電話番号は、メーカーや卸から信頼感を得るのに大切です。
メーカーや卸の中には、電話で注文を取りたがる人もまだまだいます。
「050」から始まるIP電話番号だと、信頼されにくいので事前に固定電話番号を持っておきましょう。
03plusがおすすめ
「03plus」は、スマホでも固定電話番号が利用できる便利なサービスです。
- 月額費用:980円〜
- 初期費用:0〜5,000円
- 通話料:20円/30秒(スマホアプリからの場合)
かなりお得な料金で固定電話番号を入手できます。
着信のみなら通話料はかからないので、メーカーや卸と本気で繋がりたい方は事前に準備しておきましょう。
FAX
FAXも注文の受付やキャンペーン案内など、意外に利用シーンが多いです。
おすすめは「eFAX」になります。
- 月額:1,980円
- 送受信料:各150ページ/月まで無料
151ページ以降/1枚10円 - スマホで送受信ができる
Eメールアドレスを持っていればOK
月150ページ以上のやり取りをすることはまずないでしょう。
月額料金だけで、FAXを利用できるのでかなりお得なサービスかなと。
メーカーや卸はFAXを使う人が多いので、固定電話番号と合わせて用意しておくことをおすすめします。
「展示会 (地名)」でGoogle検索
はじめに「展示会 (地名)」でGoogle検索して、近くで開催される展示会がないかチェックします。
当然ですが、せどりで売れそうな商品が出品される展示会をチェックしてください。
ちなみに個人的におすすめの展示会は次の通りです。
- 東京インターナショナルギフトショー
全ジャンルの企業が集まる総合展示会 - ビューティーワールドジャパン
コスメ・ヘルビ系に特化した展示会
企業側からすると高い出店料を払ってでも、新しい取引先を探そうとしています。
せどらーからすると、新規契約を獲得するハードルが最も低いと言えるのが展示会です。
展示会に出展する企業の意図を理解して、新しい取引に繋げていきましょう。
出店企業のリサーチ
参加する展示会が決まったら、出展企業をリサーチしていきます。
- 企業名
- 企業の製品名
上記2点をAmazonで検索して、売れている商品がないかチェックしましょう。
めぼしい商品があった場合は、リストとして保存しておくと後の作業がスムーズに行えます。
展示会へ行って名刺交換
展示会へ訪れたら、やるべきことは「名刺交換」のみです。
- 繋がりたい企業のブースへ訪問
- どんな商品に興味があるか説明
- 名刺交換
上記の流れで進めるのが一般的かなと。
展示会当日に取引が決まることはまずありません。
軽い挨拶をしつつ名刺交換して、後の流れに繋げていきましょう。
後日メールで取引条件の相談
展示会が終わってから数日すると、企業からメールが届きます。
見積もりや支払い方法などの取引条件について相談する流れです。
お互いの条件が合致したら、契約を交わして取引を始めましょう。
メーカー・卸仕入れを始めた当時の自分に今の自分が言いたいこと
セラーアカウント停止という瀕死の事態で、メーカー・卸仕入れにシフトしたのは間違いなくターニングポイントでした。
当時の自分の選択は心から良かったなと思っています。
メーカーや卸業者は、偽物を仕入れるリスクが全くありません。
Amazonのアカウントに問題が起こるリスクとは無縁の世界です。
正攻法で稼ぐ最短ルートかなと思います。
月収100万円を安定的に稼げるようになった
メーカー・卸仕入れのおかげで、月収100万円を安定して稼げるようになりました。
商品の注文は、メールまたは電話でOK。
一度に数十万円〜数百万円の仕入れができるため、本業の休憩時間中に実践できました。
一般的なせどりのリサーチよりも効率的に稼げるのは間違いありません。
結果として本業の給料に頼らなくて済むようになり、せどらーとして独立できるまでになりました。
メーカー・卸仕入れを極めて本当に良かったと感じています。
これからメーカー・卸仕入れを始めようと考えているあなたへ
上記のような疑問を持つかもしれませんが、実際は全く問題ありません。
同じように感じて挑戦しないせどらーがたくさんいるからこそ、ライバルが少ないのも事実です。
また、本質的には変わらないものの「せどらー」と「物販業」では、世間的な印象も大分変わります。
「自分は物販業をしています」と胸を張って言えるようになりました。
せどらーから物販業へステップアップしたい方は、どんどん挑戦してみてください。
まとめ
僕自身、長期で取引できるメーカーと卸業者が5社ほどできた結果、通常のせどりよりも安定して売上と利益を立てられるようになりました。
2019年2月から2020年2月までの1年間、連続で月収100万円を達成。
これを期に本業を辞めて独立しました。
まとまった資金が必要で事前準備も多いですが、その分「安定して大きく稼げる」という夢があります。
資金に余裕がある人は、ぜひぜひメーカー・卸仕入れに挑戦してみてください。
ワンランク上の物販業者になって、安定した稼ぎを手に入れましょう!