ヤフオクで詐欺に遭った人をTwitterで見つけたんだけど、これってよくあるのかな?よく仕入れに使うから、詐欺の手口や対処法について教えてほしい。
こんな疑問に答えます。
国内最大級のオークションサイトであるヤフオクは、せどりの商品を安く仕入れられる場として有名です。
しかし、その一方で「詐欺に遭った」という話も聞きます。個人のやり取りが増えるにつれ、詐欺の手口も巧妙になってきました。被害に遭わないためには、どのような対策をするべきでしょうか?
本記事では、ヤフオクの被害手口と対処法について解説します。
詐欺に遭ってもヤフオクはサポートしてくれない
大前提として、ヤフオクは詐欺の被害に遭った時にサポートはしてくれません。
ヤフオクが詐欺の仲介に入ってしまうと、以下のようなトラブルが起こる可能性があるからです。
- 詐欺に遭ったという詐欺が起こる
- クレーマーによる荒らし
- 故意に詐欺をしたわけではない人を潰してしまう
このような状況から、ヤフオクは詐欺行為がある実情を把握しているものの、個別に対応できない現状があります。
また「詐欺に遭った」と連絡してきた当事者が、本当に詐欺に遭っているのか確かめる必要もありますよね。実際はただのクレーマーで、出品者を潰したいがために詐欺に遭ったという人もいるでしょう。
「警察に相談すればOK」と考える人もいると思いますが「民事不介入」となるケースも少なくありません。
このような状況から、自身が詐欺に遭った際は、当事者間で解決しなければならないことを覚えておいてください。
ヤフオクの詐欺手口は「届かない」と「すり替え」
ヤフオクの詐欺手口は、商品が「届かない」と「すり替えられた」というものが大半を占めます。
商品が届かない
商品が届かないトラブルは、以下のようなものがあります。
- ヤフオク外で決済させて商品を発送しない
- フェイクサイトに誘導する
- 落札者繰り上げという詐欺
- 予約商品の購入権利を売って商品を発送しない
ヤフオク外で決済させて商品を発送しない
「ヤフオク外で決済していただければ、手数料分値引きしますよ」という誘い文句で外部決済させる詐欺手口です。
出品者と落札者の両方でメリットがあるため、一見すると素晴らしいオファーに感じるでしょう。
しかし「実際はお金だけ受け取って商品を送らない」という詐欺に発展しやすいです。この場合、ヤフオクの規約違反になるため、サポートに相談することはできません。
フェイクサイトに誘導する
予め作っておいた詐欺サイトに誘導する詐欺手口です。
相場よりも大分安い価格に設定しておき、購入されても商品を発送しないという手口になります。詐欺サイトは一見すると、おしゃれだったり、とても良くできた利便性の高いサイトに見えます。
こちらもヤフオク外での取引なので、本家ヤフオクに相談することはできません。
落札者繰り上げという詐欺
「最高落札者がキャンセルしたしたので、あなたに購入する権利があります」というような旨の連絡をして、実際には商品を発送しない詐欺手口です。
この場合、出品者と名乗る人物が、必ずしも本当の出品者であるわけではありません。
指定しされた銀行口座に商品代金を振り込んでしまうと、お金が戻ってくることはないので注意してください。
予約商品の購入権利を売って商品を発送しない
「〇月〇日に発売予定の〇〇を予約済み」として、購入券を販売しておき、商品を発送しない詐欺手口です。
商品を予約した画面は、画像編集ソフトで簡単に捏造できるため、ジャッジが難しい手口になります。ヤフオクの規約では無在庫転売を禁止しているため、手を出すべきではないです。
どうしても欲しい商品を確実に手に入れたいなら、商品が発売された後に信頼できる出品者から落札しましょう。
商品の中身をすり替え
商品の中身をすり替えて発送する詐欺手口もあります。
例えば「新品未使用品」として、商品の外箱や本体を撮影・掲載しておき、実際は状態の悪い中古品とすり替えて発送するケースです。中身が違うと講義しても、出品者から連絡が返ってこないことがほとんど。
ハイブランド品は、本物の写真を使っておきながら、偽物を送りつけるトラブルもよくあります。
中には、外箱のみ発送して、本体は別サイトで売るという悪質な事例もありました。「本体と同じ重さの土が入っていた」といった大胆な詐欺もあるそうなので気をつけましょう。
ヤフオクを装った詐欺にも注意しよう
デジタル化が進む昨今では、本家ヤフオクを装う詐欺も増えてきました。
「フィッシング詐欺」は全国的にも事例が多く確認されており、弊社でも「ヤフオク!」や「PayPayフリマ」、「PayPay」といった弊社サービスを騙るケースや、ヤマト運輸や佐川急便といった配送業者を騙るケースなどが報告されています。
参考:ヤフオク公式の注意勧告
詐欺の被害としては、アカウントを乗っ取られたり、振り込め詐欺を強要されたりなどがあります。
メールだけでなく、SMSで連絡が来ることもあるので、怪しい連絡が来た際は冷静に行動してください。
ヤフオクの詐欺に遭わないためにできる5つのこと
詐欺に遭わないためにやるべきことをまとめました。
- 良い評価の割合が多い出品者から落札する
- 購入前に出品者に問い合わせる
- ノークレーム・ノーリターンの出品はスルーする
- ハイブランドは個人の出品者から落札しない
- 出品説明文に違和感がないか確認する
良い評価の割合が多い出品者から落札する
評価が300以上あり、かつ良い評価の割合が多い出品者は信頼できます。
悪い評価が多かったり、評価自体が少ないアカウントは信頼度が低いためおすすめできません。
高額商品になるほど、詐欺に遭った時のダメージも大きいので、事前に出品者の評価をチェックするようにしましょう。
購入前に出品者に問い合わせる
少しでも怪しいと感じたら、出品者に問い合わせることをおすすめします。
個人の出品者の場合、出品ページにある「商品について質問」から行えます。
質問に回答があった場合、内容は出品ページに公開される点に留意してください。
出品は質問に回答する義務があるわけではないので、返答がないこともあります。ここでも、真摯な対応をしてくれない出品者からは、落札しないようにしましょう。
ノークレーム・ノーリターンの出品はスルーする
出品ページに「ノークレーム・ノーリターン」と記載してあるものは、全てスルーしてください。
これは「いかなるクレーム・返品を認めない」という意味です。法律上、全く意味を持たないのですが、未だに記載している出品者を見かけます。
本来、商品説明と異なる商品が届いたら、出品者は返品に応じなければなりません。にも関わらず、ノークレーム・ノーリターンを謳うのは、詐欺まがいと認定して良いでしょう。
責任感のある出品者とは到底思えないので、別の出品者から仕入れるようにしてください。
ハイブランドは個人の出品者から落札しない
ハイブランド品は偽物が多いので、個人の出品者から落札しないようにしましょう。
出品者の中には、本物と思って偽物を出品しているパターンもあります。故意ではなくても、詐欺に遭ってしまう可能性があるのです。
せどらーの場合、偽物と知らずに転売してしまうと、あなたのアカウントがペナルティを受ける可能性があります。
どうしても個人の出品者から仕入れたい場合は、評価数や良い評価の割合がどれくらいかチェックしてくださいね。
出品説明文に違和感がないか確認する
不自然な日本語になっている説明文を見つけたら怪しむべき。
ちぐはぐな日本語や、日本人なら使わないであろう文章は、スパマーや詐欺の可能性が高いです。中には健全な取引をしている外国人アカウントもありますが、商習慣が違うのでトラブルに遭った時に面倒かなと。
少しでも怪しいと感じた時は、その他の要素でも不自然な点がないか探ってみましょう。
ヤフオクで詐欺に遭った時の対処法
万が一、詐欺に遭ってしまった時の対処法を見ておきましょう。
- 内容証明書を出品者に郵送する
- 警察に被害届を出す
- ヤフオクにお見舞金を申請する
内容証明書を出品者に郵送する
はじめに内容証明書を、出品者宛に郵送します。
手続きは郵便局で行いますが、全ての郵便局が対応しているわけではありません。事前に近くの郵便局へ連絡して、内容証明書が出せるか聞いておきましょう。
費用は内容や発送方法によって変動します。目安としては1,000円前後かかると思っておいてください。
- 被害の詳細
- 出品者から返答がないこと
- 出品者にとってほしい行動
- 返答が得られなかった時にこちらが取る行動
上記のような旨を記載しておくと安心です。
出品者に確実に届けるためにも、普通郵便やポスト投函など、複数の発送方法で同様の書類を郵送しておくと良いでしょう。
警察に被害届を出す
内容証明書を郵送しても出品者から返答がなかった際は、警察に被害届を出します。
全ての詐欺被害に対応してもらえるわけではありませんが、被害件数が多い場合は動いてくれる可能性が高いです。
- 取引の詳細をスクショ
- 出品者のIDや住所
- 銀行口座
- 送金履歴
上記のような証拠を、近くの警察署に届けてみてください。
専門家に相談する
最後は専門家へ相談する方法です。
訴訟を起こすことになるため、費用や時間的コストもかかります。詐欺の犯人が特定できなければ赤字になってしまうこともあるため、まずは専門家に相談して費用感を問い合わせてみると良いでしょう。
訴訟に乗り出してから面倒に感じて挫折してしまうと、さらに金銭的な負担が膨らんでしまいます。
こういった点からも、詐欺に遭わないような取引を徹底することが重要です。
まとめ
ヤフオクの詐欺手口は「商品が届かない」と「すり替えられる」の2パターンがあります。
詐欺を未然に防ぐには、以下のチェックリストを厳守することから始めましょう。
- 良い評価の割合が多い出品者から落札する
- 購入前に出品者に問い合わせる
- ノークレーム・ノーリターンの出品はスルーする
- ハイブランドは個人の出品者から落札しない
- 出品説明文に違和感がないか確認する
取引の回数が増えるほど、詐欺に遭遇する確率も上がります。
ヤフオクは基本的にノータッチなので、商品を落札する際は吟味してから行うようにしてください。
万が一、詐欺に遭ってしまった際は、冷静かつしかるべき対処を取って、金銭的に損しないように努めましょう。