せどりの王道販路であるAmazon。
商品が売れやすいだけでなく、出品方法がシンプルでかんたんなのも魅力です。すでに出品されている商品であれば、商品画像や説明文を作成する必要もありません。
しかし、Amazonの出品機能は実に多機能なため、人によっては「どう出品すれば良いわけ?」と悩んでしまうことも。スムーズに出品するためには、基礎知識を補完しておく必要があるでしょう。
そこで本記事では、Amazonの出品方法と、知っておくべき手数料や稼ぐコツについて解説します。
Amazonの出品方法:3ステップで解説
Amazonの出品方法を3ステップにまとめました。
- 出品アカウントに登録
- カタログに商品を登録する
- FBA倉庫に商品を納品する
ちなみに本記事では、Amazon FBAを利用することを前提に解説しています。
FBAについて詳しく知りたい方は、下記記事も参考にしてみてください。
出品アカウントに登録
はじめにAmazonの出品アカウントに登録しましょう。
※すでに登録済みの方は、読み飛ばしてOKです。
- 必要書類を準備
- 公式ページへアクセス
- 必要事項を入力
上記の流れでセラーアカウントに登録可能です。
基本的な登録の流れは、購入者のアカウントを作る時と変わりません。
ハードルの高さを感じるポイントとしては、本人確認書類が免許証かパスポートのみに限定されているところです。ガスや電気代などの明細は無効なので注意してください。
また、出品者になるにはクレジットカードも必須です。月額料金や手数料の決済に使われるので、予め用意しておきましょう。
詳しい登録方法は下記記事で解説しています。
カタログに商品を登録する
出品したい商品をAmazonのカタログに登録していきます。
- すでにAmazonで出品されている商品
- Amazonに出品されていない商品
- オリジナル商品の出品方法
すでにAmazonで出品されている商品
せどりの場合、すでにAmazonに出品されている商品に相乗り出品するのがスタンダードですね。
なぜなら「商品リサーチありき→すでにAmazonに出品されている」のが前提だから。この場合、とてもかんたんに出品が完了します。
Amazon商品ページの中央付近にある「登録情報」から「ASINコード」をコピーしてください。
セラーセントラルにアクセスして「カタログ」→「商品登録」の順でクリックします。
「商品を1点ずつ登録する」の欄にASINコードを入力して「検索」をクリックしましょう。
※出品制限が適用されている商品かチェックしてください
コンディションを確認して「出品する」をクリックして、必要事項を入力すれば完了です。
Amazonに出品されていない商品
Amazonに商品ページがない場合は、新規でカタログに登録します。
登録には以下の情報が必要です。
- UPC、ISBN、EANなどの製品コード(GTIN)
- SKU
- 商品名
- 商品説明・商品仕様
- 商品画像
- 検索語句と関連キーワード
上記を設定することで、新規で商品ページを作成可能です。
セラーセントラルの「商品登録」から行います。
ただし、初心者が新規で商品ページを作成しても、売れる商品ページになるケースはほぼありません。なぜなら、Amazon利用者が検索しそうなキーワードや、魅力的な商品説明文、画像などのスキルがないからです。
せどりの売上を考えるなら、既存の「すでに売れている商品」にフォーカスするようにしましょう。
オリジナル商品の出品方法
自社オリジナルの商品を出品する際は、JANコードや商品名などの必要事項を入力して申請を行います。手順自体は、前述した流れと変わりません。
ただし、オリジナル商品の場合、JANコードを持たないケースがほとんどです。
JANコードのない商品を出品する際は、セラーセントラルから「製品コード免除」を申請してください。出品許可のいる商品でなければ、比較的かんたんに手続きできますよ。
FBA倉庫に商品を納品する
登録作業が完了したら、FBA倉庫に商品を納品していきます。
セラーセントラルのトップページへアクセスして、以下の手続きを行ってください。
- FBA納品したい商品にチェックを入れる
- 「Amazonから出荷」を選択
- 「納品手続きに進む」をクリック
Amazonの指示に従いながら必要事項を入力していきます。
必要事項を入力した後は、商品に貼り付けるラベルを印刷します。ラベル用のシールは「FBA ラベルシール」とAmazonで検索すればたくさんヒットします。A4サイズのシートを購入しておくと良いでしょう。
FBA倉庫へ送るダンボールの数を選択します。
商品にラベルを貼って、ダンボールに配送ラベルを貼り付ければ準備完了です。商品を発送して、Amazonに受領されたらメールが届きます。自動で出品が始まるので、あとは売れるのを待っていればOKです。
自己発送する場合
自己発送の場合は、商品が売れたタイミングで以下の手続きを行いましょう。
- 注文確定メールを送信
- 納品書を印刷
- 梱包・発送する
- 「出荷通知」ボタンをクリック
上記の作業もセラーセントラルで完結できます。
Amazonでは基本的にFBAを利用するのがおすすめです。しかし、稀に自己発送の方が良い商品もあります。商品の特徴に合わせて、発送方法を変更してみてください。
Amazon出品と同時にやるべき設定
Amazonの出品と同時にやるべき作業をまとめました。
- 出品者プロフィール
- 支払い情報
- 配送・返品
- 許認可情報
出品者プロフィール
出品者のプロフィールは、販売者として設定必須です。
セラーセントラルの右上にある「設定」から「出品用アカウント情報」をクリックすると編集できます。
- 販売業者名
屋号や個人のフルネーム - 住所
事業を行う住所 - 運営責任者
代表者のフルネーム - 店舗名
ストア名 - 電話番号
問い合わせがあった時に使う電話番号
上記を入力しておきましょう。
支払い情報
Amazonのお金に関する情報を入力します。
- 銀行口座
売上金の入金口座 - クレジットカード情報
月額費、広告費などの決済用 - 支払い方法の設定
コンビニ決済や代引きなどのオプションを追加
新規出品者になったばかりの頃は、支払い方法の設定で代引きを選択できません。ある程度の期間がたってから、再度チェックしてみてください。
配送・返品
配送や返品に関する設定をします。
- 返送先住所
返品があった時に使う住所 - 配送設定
自己発送のときの配送料の設定 - お届日時の設定
商品ごとのお届け日時を設定
自己発送を多様する方は、しっかり設定しておきましょう。
許認可情報
法律で許可証などの表示が義務付けられている商品を出品する人に必要な設定です。
許認可の例はこちら
- 古物商許可証番号営業許可
- 医薬品販売業許可証番号
- 通信販売酒類小売業許可証番号
- 酒類小売業許可証番号
- 高度管理医療機器販売業許可証番号
こちらはAmazonに限らず必要なものになります。
酒類などをガッツリ販売していきたい方は、予め取得してから販売を始めるようにしましょう。
Amazon出品に関する手数料
Amazon出品でかかってくる手数料についても理解しておきましょう。
- 登録料・成約料
- 販売手数料
- カテゴリー別成約料
- FBAを利用料
登録料・成約料
こちらは出品アカウントの登録料です。
大口出品 | 小口出品 | |
月額費 | 4,900円 | 無料 |
基本成約料 | 無料 | 100円/1品 |
上記の通り、大口出品は月額4,900円かかるものの、成約料が無料になります。小口出品は月額料金が無料ですが、成約料が1品売れるごとに100円かかる仕組みです。
シンプルに月50品以上、商品を売るなら大口出品にした方が良いでしょう。
また、大口出品はサポートや決済方法の選択肢なども広がります。結論、Amazonでしっかり売りたいなら大口出品は必須かなと。超初心者でない限りは、大口出品を選択しましょう。
販売手数料
販売手数料は、カテゴリーによって8~15%ほどかかります。
正式な手数料の確認は、以下のリンクよりチェック可能です。
カテゴリー別成約料
特定のカテゴリーに該当する商品のみ、販売手数料に加えてカテゴリー別成約料がかかります。
カテゴリー | 販売手数料 | カテゴリー成約料(日本) |
本 | 15% | 80円 |
CD・レコード | 15% | 140円 |
DVD | 15% | 140円 |
ビデオ(VHS) | 15% | 140円 |
FBA利用料
最後はFBAの利用料です。
配送代行手数料と在庫保管手数料がメインでかかってきます。FBA料金シミュレーターを使えば自動で計算可能です。
手数料に関する詳細は、下記記事を参考にしてみてください。
Amazon出品で稼ぐための基礎知識
Amazonでしっかり稼いでいきたい方は、以下の点をに重きを置くと良いでしょう。
- カート獲得率を上げる
- 利益率よりも回転率を意識する
- ライバルと同じ行動をしない
カート獲得率を上げる
Amazonではライバルと相乗り出品になるため、ショッピングカートを取れるかどうかが売上に直結します。
カート獲得率を高める最も分かりやすい要素が「出品価格」です。
ライバルよりも安く出品すれば、優先的にカートを取れます。そのため、Amazonでは最安値に値下げし合ってカートを奪い合う価格競争が起こるのです。しかし、値下げし続ければ当然赤字になってしまいますよね。
また、数ある出品商品の価格を手動で変えるのは困難なもの。
そんな時に便利なのが、自動で価格を変更してくれる価格改定ツールです。事前に設定した条件に沿って価格を変更してくれるので、赤字にならないギリギリを攻めていけます。カート獲得率も確実にアップします。
せどり初心者にとっては、有料のツールを使うことに抵抗があるかもしれません。しかし、ツールの代金は、カート獲得率が上がれば普通に回収可能かなと。
気になる方は、下記記事を参考にしてみてください。
利益率よりも回転率を意識する
せどり初心者は、利益率よりも回転率の高い商品を意識してリサーチしましょう。
利益率がどんなに高くても、売れなければ資金を回収できません。薄利多売でもどんどん売れるなら、資金を増やしていけますよね。この思考を持っていないと、リサーチの時も仕入れ対象を見つけにくくなるんです。
資金を迅速に増やしていければ、仕入れの選択肢は圧倒的に広がっていきます。
どんどん売れる商品に焦点を当ててリサーチしていきましょう。
ライバルと同じ行動をしない
相乗り出品では、ライバルと同じ行動をすると価格競争の原因になってしまいます。
例えば、誰でも見つけられるような特大セールの目玉商品。これを仕入れてAmazonに出品すると、ライバルも同じことをしているので出品者数がガクッと増えるんです。結果、価格競争になって損切りするはめに。
ライバルと差別化するためには、ちょっとした思考のチェンジをすればOK。
- 中古品を仕入れる
- 重くて大きな商品を扱う
- 知識が必要な商品を扱う
- 人脈を駆使して仕入れる
- セット販売で付加価値をつける
例えば、上記のような感じです。
みんな少しでも楽して儲けたいと考えています。そんな中、自らちょっとした手間をかければ、差別化に繋がるもの。面倒は真似されにくいので、初心者だからこそ率先して動くと良いですよ。
Amazon出品に関する注意点
最後にAmazon出品に関する注意点を見ておきましょう。
- 事前に出品制限がないか確認する
- アカウントの健全性を保つ
- 真贋調査のリスクを最小限にする
事前に出品制限がないか確認する
商品を出品する際は、事前に出品制限がないかチェックしましょう。
出品制限があるにも関わらず、商品を仕入れてしまうとAmazonで販売することができません。メルカリやヤフオクなら売れるかもですが、知らずに仕入れるのはリスキーです。
新規で作ったばかりの出品アカウントは、制限を突破できないことがほとんどなので、くれぐれも気をつけてくださいね。
アカウントの健全性を保つ
セラーセントラルにある「アカウントの健全性」は、Amazon販売を継続する上で非常に重要です。
セラーセントラルのトップページから「パフォーマンス」→「アカウントの健全性」で確認できます。注文の不良率や、購入者からの評価などから健全性を評価されます。
一定の水準よりも下回ると、出品アカウントの利用ができなくなるので気をつけましょう。
真贋調査のリスクを最小限にする
Amazonでは偽物の販売を強化する目的から、真贋調査をランダムに行っています。
特に新規出品アカウントは真贋調査を受けやすいです。そのため、そもそも真贋調査を受けそうな商品を仕入れないことをおすすめします。真贋調査で審査に落ちると、出品アカウントを利用停止にされてしまうんです。
出品アカウントが利用停止になると、売上金の受け取りすら保留にされてしまいます。
知らなかったでは済まされないので、事前に真贋調査に対する知識を補完しておきましょう。
まとめ
Amazonの出品方法について解説しました。
出品許可が必要な商品でない限り、ほとんど迷うことなく出品できるかなと。FBA納品については慣れが必要ですが、3回ほどトライすればコツが掴めるはず。
出品作業をマスターすれば、後はAmazonで売れる商品をバンバン仕入れるのみ。回転率の高い商品を転売して、どんどん資金を増やしてください。資金が潤沢にあれば卸やメーカーとの取引も見えてきます。
販売経験を積んでいけば、自ずと成功への道が見えてくるものです。
Amazonの出品方法を理解して、せどりの売上アップを目指しましょう。