そもそもせどりって言葉はどんな意味なんだろう?あとせどりと転売の違いについても知りたい。
こんな疑問に答えます。
せどりの意味や「転売との違いは?」などの疑問を持っている方もいるでしょう。これからせどりで稼ごうと考えているなら、事前に仕組みを理解しておいて損はありません。
本記事では、せどりの意味やメリット・デメリット、稼ぐ流れなどを解説します。
せどりの意味とは?
ここでは、せどりの意味を深く理解するために以下の項目を見ていきましょう。
- せどりの語源は諸説ある
- せどりと転売はどんな違いがある?
- せどりのやり方は2種類ある
せどりの語源は諸説ある
せどりの語源は諸説あり、それぞれユニークな意味合いを持っています。
- 米の競り売りから生まれた説
- 古本業界から生まれた説
- せどり屋という商売から生まれた説
米の競り売りから生まれた説
1つ目は「米の競り売り」が語源になったという説です。
一般的にはひらがなで「せどり」と書く。辞書では「競取り」という漢字が当てられているが、元々は「糶取り」という字が使われていた。
「糶取り」の「糶(ちょう、せり、うりよね)」とは、「米を売りに出す」の意で、そこから「米の競り売り」や「行商」のことを指す。漢字としては「出+米+翟(=擢:抜き出す)」から成り、貯蔵してあった米を選り出して売りに出すことを意味し、そこから転じて多くの物の中から選び出して売ることを「糶取る(動詞)」または「糶り取る」と言う。「糶取り」とは「糶取る」の連用形である。
今で言う「米屋」が語源になっている説ですね。
- 語源:数ある米から良いものを厳選して販売
- 現在:数ある商品から売れるものを厳選して販売
上記の通り「厳選して売る」という行為が語源になっているのかなと。
せどりという言葉自体が古くから使われていたことが分かります。
古本業界から生まれた説
2つ目は「古本業界の専門用語」として生まれた説です。
古書業界で使われている「せどり」は、業者間の「競り」から来た言葉で「競取り」と書く。古書組合などの業者間の競り売りは、主に束売りで行われるため、欲しい本を競り落とすためには必要のない本まで買わなければならない場合がある。その場合、競り落とした後に必要な本を抜き出し、必要のない本は何らかの形で処分する事になり、結果として「必要な本だけを抜き出す」事になる。そこから「多くの本から必要な本だけを抜き出す」行為を「競取り」と言うようになった。現在の古書業界では店舗を回って在庫を集め、ネットで売りさばく「せどり師」、「せどらー」と呼ばれる人々による古本屋も存在する。
こちらも数ある商品の中から、売れる商品を厳選する意味で使われています。
「競り取る(せりとる)」が語源となり「競取り(せどり)」となった説です。
もともとは古本を扱う業者の専門用語だったものの、後に古本で稼ぐ行為全般をせどりと呼ぶようになったんですね。
せどり屋という商売から生まれた説
3つ目は「せどり屋という商売」が語源になった説です。
過去には、店を持たずに各地を回り、自分の知識と目利きを頼りに仕入れた商品を同業者に販売したり、注文を受けた本を探し出して手数料を受け取ったりする「せどり屋」という商売があったが[1]、現在では新古書店等で安く売っている商品や古紙回収で集めた書籍を、主にインターネットを利用して販売する事を「背取り(せどり)」と言い、せどりをしている個人や業者を「せどらー」などと呼ぶ。リサイクル業務の一つに分類できる[要出典]。本の背(背表紙、タイトル)で仕入れを判断することからこの字が当てられる[2]。坪内祐三はブックオフなどで、携帯やスマホのバーコードリーダー(アプリ)でAmazonの買い取り価格をチェックしつつ仕入れる本をチェックすることを「Amazonせどり」と表現した[2]。
こちらは現在のせどらーと同じような意味合いを持っていますね。
特に「本の背表紙」から仕入れ対象を判断する行為が「背取り(せどり)」の語源となった説は、多くの方が聞いたことがあるかなと。
現在は「安く仕入れて高く売る」仕組みで稼いでいる人全般を「せどらー」と呼ぶことが多いですね。せどりの語源は1つではなく、複数あるのはとても興味深いですよね!
せどりと転売はどんな違いがある?
せどりと転売は「物を売る」流れ自体は同じです。
そのため「せどりと転売は同じ」と考える方もいます。例えば「せどりは商品を転売して稼ぐ仕事」とも言えるでしょう。
しかし、言葉の使われ方を紐解いていくと、以下のような違いが見えてきます。
転売=需要過多の商品を高額で販売すること
「転売ヤー」と呼ばれる人は、主に次のような仕組みで稼いでいるかなと。
- アイドルのチケットをファンに高額で販売
- Supremeに並んでゲットした服を高額販売
- マスクを買い占めて定価以上で販売
パッと見で分かる通り、若干イメージが悪いですよね。
基本的に「定価以上の値段で販売」して、利益を得ているのが転売の特徴になります。
せどり=安く仕入れて高く売ること
せどりは、主に安く仕入れて高く売る流れです。
- ワゴンセールで仕入れてAmazonで販売
- 楽天ポイントを使って仕入れ→相場で販売
- 古着をまとめ買い→個別で販売
転売よりも「安く仕入れること」に重きをおいているのがポイントです。
決算セールやアウトレット品などを仕入れて、Amazonやメルカリの相場で販売するのがセオリーになります。中には定価以上で売れる「プレミア商品」もありますが、あくまでメインは安く仕入れた商品で稼ぐこと。
ここが転売とせどりの大きな違いかなと思います。
せどりのやり方は2種類ある
せどりのやり方には、次の2種類があります。
- 店舗せどり
- 電脳せどり
店舗へ出向いて仕入れる「店舗せどり」
店舗せどりの意味は、実在する店舗から仕入れることを指します。
- ブックオフ
- イオン
- ドン・キホーテ
- ヤマダ電機
- マツモトキヨシ
上記のような店舗から仕入れた商品で稼ぐのが特徴です。
オンラインショップから仕入れる「電脳せどり」
電脳せどりの意味は、オンライン上で仕入れることを指します。
- ヤフオク
- メルカリ
- Qoo10
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
上記のようなオンラインサイトは、電脳せどりの仕入先として有名です。
せどりで稼ぐメリットとデメリット
次にせどりならではのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット①儲ける仕組みがシンプルで分かりやすい
せどりは安く仕入れて高く売るという、とてもシンプルな仕組みのビジネスです。
そのため、今まで個人で稼いだ経験がない方でも、取り組みやすいメリットがあります。
Amazonで3,000円の商品が、近くのスーパーで1,500円で売っているなら、それを仕入れて販売すれば良いのです。
子供でも理解できる仕組みのビジネスだからこそ、はじめての副業にもピッタリと言えるでしょう。
メリット②スキルや実績がなくても稼げる
せどりは特別なスキルや実績がなくても稼げるメリットがあります。
副業で人気の職種を例に見てみましょう。
職種 | 必要なスキル・実績 |
ブログ・アフィリエイト | ・ライティングスキル ・サイト制作スキル ・自身の実績(稼いだ金額や成功事例など) |
ライター | ・ライティングスキル ・営業力 ・交渉力 |
プログラマー | ・プログラミングスキル ・営業力 ・交渉力 |
例えば、上記のような感じですよね。
この点、せどりは商品があれば成立するビジネスなので、初心者とプロにそこまで差が生まれません。
Nintendo Switchを販売する場合、評価1万のアカウントと評価10のアカウントで売れ行きが変わることはほとんどないのです。
メリット③すぐお金が入ってくる
せどりは商品が売れるとすぐにお金になるのもメリットです。
入金サイクルは販路によって異なりますが、最長でも14日に1度、売り上げが入金されます。ヤフオクを利用すれば、最短翌日に売り上げが入金されるため即金性が高いのが魅力です。
副業をしている方は「すぐにお金がほしい!」と感じている方が多いでしょう。
せどりは、そんな方にピッタリのビジネスとも言えます。
デメリット①商品を仕入れる資金が必要
せどりのデメリットの1つが、商品を仕入れるための資金が必要なこと。
お金が全くなくクレジットカードも使えない方は、まず資金を作る工程を踏まなければなりません。
でも、そんな簡単に資金を生み出すなんて無理でしょ…
いえいえ、そんなことはありません。
せどりの資金を作る選択肢は結構ありますよ。
詳しくは下記記事を参考にしてみてくださいね。
デメリット②ライバルが多く価格競争になるリスクがある
せどりで扱う商品によっては、ライバルが多く価格競争になるリスクがあります。
「誰にでも簡単に見つけられる商品」には、当然沢山のライバルが殺到するものです。
結果的に供給過多になり、価格競争に陥ってしまいます。
- ライバルが少ないジャンルで勝負する
- 送料無料やセット売りで付加価値をつける
- 価格競争が終わるまで寝かせる
上記のような対策を講じて、ライバルと差別化できる戦略を立てていきましょう。
せどりで稼ぐ流れ:3ステップで解説
せどりで稼ぐ流れを3ステップに分けて解説します。
- 商品リサーチ
- 商品を仕入れる
- 仕入れた商品を出品する
商品リサーチ
はじめに価格差のある商品を見つけるリサーチを行います。
- ツールを使って売れている商品を抽出
- 利益の取れる価格で仕入れられるか確認
はじめにAmazon、メルカリ、ヤフオクなどの販路で「過去に売れた実績のある商品」を抽出します。
各販路のリサーチ方法は下記記事を参考にしてみてください。
各販路のリサーチ方法
上記の方法を活用しつつ、儲かる商品リストを作成してみましょう。
リストを作成しておくと、仕入れ作業がとてもスムーズになりますよ。
ちなみに、儲かる商品リストの作り方は、下記記事で解説しています。
商品を仕入れる
儲かる商品リストをもとに商品を仕入れる工程です。
リサーチの段階で発見して仕入先で商品を仕入れていきます。
時間に余裕がある方は、仕入れの段階で「より安く仕入れられる方法はないか」探してみてください。
- 別のショップでセール対象になっていないか
- フリマアプリ→まとめ買いで値下げ交渉する
- 楽天市場→楽天ポイントを使って仕入れ
せどりで稼ぎたいのであれば、常により安く仕入れられる方法を模索すると良いです。
既成概念に囚われずに、少しでも価格差を広げられる工夫をしていきましょう。
仕入れた商品を出品する
最後は仕入れた商品を出品する作業です。
出品作業が最も簡単なのはAmazonですが、メルカリやヤフオクでも同時に出品して販売機会の損失を最小限にしていきましょう。
出品ページを作る際は、以下のポイントを意識してみてください。
- 綺麗で分かりやすい商品画像
- 詳細が分かる説明文
- 相場で出品する
自分が購入者の立場になった時に「安心して購入できる出品ページ」を作るのがコツになります。
はじめから完璧な出品ページを作るのは難しいですが、できる範囲でベストを尽くしていきましょう。
せどりを実践するに知っておくべきこと
これからせどりを始める方に、事前に知っておいて損のないことを紹介しておきます。
- Amazonの出品規制について
- 違法になる商品もある
- 中古品の販売は古物商許可証がいる
Amazonの出品規制について
Amazonには出品規制があり、誰でも好きな商品を販売できるわけではありません。
また、残念ながら、これから出品アカウントを作成した人がすぐに出品規制を突破できる方法はないのです。そのため、Amazonで商品を出品する際は、事前に出品規制がある商品かどうかをチェックする必要があります。
Amazonの出品規制については、下記記事を参考にしてみてください。
違法になる商品もある
せどりをするなら、違法になる商品があることも覚えておきましょう。
- チケットの転売行為
- 偽物のブランド品
- 特別な販売許可が必要な商品
上記のような商品を販売することは、法律で禁止されています。
チケットは「チケット転売規制法」によって、定価以上の価格で転売できなくなりました。
偽物のブランド品がNGなのは周知の事実ですね。注意したいのは、薬事法などの特別な許可がいる商品です。
規制があることを知らずに出品してしまうと、アカウント停止や購入者からのクレームなどトラブルの原因になってしまいます。
リサーチで儲かる商品を見つけた際は、仕入れる前に違法行為に該当しないかチェックするクセをつけておきましょう。
中古品の販売は古物商許可証がいる
せどりで中古品を扱いたい方は、古物商許可を取得しなければなりません。
古物商許可は、利益を得る目的で購入した中古品を扱う全員の方に必要です。取得せずに中古品を販売し続けた場合、罰則を科せられる可能性があります。
古物商許可の申請は、通常40日ほどで完了します。
料金は19,000円ほど。
中古品のせどりで稼ぎたい方は、今のうちに古物商許可を取得しておくと良いでしょう。
詳しくは下記記事を参考にしてみてください。
せどりの意味を理解して実践してみよう
せどりの意味について解説してきました。
語源は主に3種類ありましたが、どれも「厳選したものを販売する」点は共通していましたね。
転売との違いは安く仕入れるところかなと。
常に定価以上かつ高額で商品を売る転売ヤーと比較して、せどらーは低価格な商品を仕入れることに長けています。そのため、購入者から喜ばれることが多く、Win-Winの関係が構築しやすいと言えるでしょう。
これからせどりに挑戦する方は、意味や正しいやり方を理解した上で堅実に実践していきましょう。